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PROGRAM/放送作品
ある結婚の風景[HDデジタルリマスター版]
ある夫婦の壮絶な葛藤を、生々しいセリフの応酬で描き上げたイングマール・ベルイマン監督の濃密な心理劇
全6章のTVシリーズを劇場向けに再編集したイングマール・ベルイマン監督の心理劇。ひと組の夫婦の対話シーンが全編の大半を占める大胆な構成のもと、冷徹な眼差しで愛の不確かさというテーマを追求した問題作だ。
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COLUMN/コラム2013.09.28
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2013年10月】銀輪次郎
スウェーデンの国営放送で放映されたイングマール・ベルイマンのミニTVシリーズ(6話)を再編集し映画化した本作。結婚10年を迎えた幸せな夫婦に突如として訪れる夫婦の危機とその後の人生を描く。夫婦の会話を中心に物語は進むが、話の展開は秀逸。怒涛の会話劇でありながらも、決して冗長なところはなく、観る者に愛の不確かさや脆さを気付かせる作品となっています。そしてもう一つの見所ポイントは、所々に映るハイセンスなスウェーデン家具やキッチン用品たち。どれもよさげな感じのものが多くて、とても1970年代の作品とは思えません。ザ・シネマでは10月、11月にスウェーデンが生んだ巨匠ベルイマンの特集放送「ディレクターズ・ファイル 2ヶ月連続 北欧の巨匠 イングマール・ベルイマン」も併せて放送しますのでこちらもお見逃しなく! ©1973 AB Svensk Filmindustri
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COLUMN/コラム2013.09.29
2013年10月のシネマ・ソムリエ
■10月5日『ある結婚の風景[HDデジタルリマスター版]』 研究者のヨハンと弁護士のマリアンヌは、結婚10年目を迎えた夫婦。順風満帆だった彼らの関係にヒビが入り、激しい口論を繰り返したのちに離婚へと至る過程を描く。巨匠I・ベルイマン監督が手がけた5時間のTVシリーズを、劇場向けに再編集した人間ドラマ。ひと組の夫婦の関係性に焦点を絞り、愛の本質を見つめ直した野心作だ。全6章構成のドラマの大半は夫婦の対話シーンで占められる。彼らの感情がすれ違い、エゴをぶつけ合う様は圧巻の迫力で、このうえなくリアルで濃密な心理劇となった。 ■10月12日『第七の封印[HDデジタルリマスター版]』 十字軍の遠征からスウェーデンに帰還した騎士が、疫病や魔女狩りで荒廃した祖国の現実を目の当たりにする。そんな騎士の行く手には不気味な死神が現れるのだった。中世ヨーロッパに死神を出現させ、信仰や人生の意味といった根源的なテーマを問いかける異色作。I・ベルイマン監督のファンに熱狂的に支持されている寓話である。幻想的なイメージと哲学的な思索に富んだ映像世界は、巨匠のフィルモグラフィの中でも異彩を放つ。“死神とのチェス”や“死の舞踏”などの名場面も鮮烈な印象を残す。 ■10月19日『ベティ・ブルー / 愛と劇場の日々[HDデジタルリマスター版]』 海辺のバンガロー暮らしの青年ゾルグと、風変わりなまでに野性的な少女ベティ。仏のJ=J・ベネックス監督が2人の激しくも切ない純愛を綴ったラブ・ストーリー。 当時新人のB・ダル演じるベティは、恋愛映画史上希にみる激情のヒロイン。その一途な愛情表現には異様な凄みがみなぎり、世界的なセンセーションを巻き起こした。ベネックスが斬新な色彩感覚を発揮した映像世界を、監督自身の監修によるHDリマスター版で放映。情熱的な恋人たちが思いがけない運命をたどるラストも衝撃的だ。 ■10月26日『ブラインドネス』 ブラジルのF・メイレレス監督による異色サスペンス。ノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説「白の闇」を原作に、人間を失明させる奇病が蔓延した終末世界を描く。 視力を失った人々は政府によって隔離され、収容所に押し込められる。やがて権力闘争やパニックが勃発する密室内の人間模様を、息づまる緊迫感をこめて映し出す。国際色豊かなキャストが結集し、日本からは伊勢谷友介と木村佳乃が夫婦役で参加。かすかな希望を感じさせながらも、謎めいた余韻を残すエンディングに注目を。 『ある結婚の風景[HDデジタルリマスター版]』©1973 AB Svensk Filmindustri 『第七の封印[HDデジタルリマスター版]』© 1957 AB Svensk Filmindustri 『ベティ・ブルー/愛と激情の日々[HDデジタルリマスター版]』©Cargo Films / Gaumont All Rights Reserved. 『ブラインドネス』(c)2008 Rhombus Media/O2 Filmes/Bee Vine Pictures