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PROGRAM/放送作品
(吹)レイダース/失われたアーク《聖櫃》
息もつかせぬアクションが満載!最強の冒険野郎が世界を駆け巡るアドベンチャー・シリーズ第1弾
監督にスティーヴン・スピルバーグ、製作総指揮&原案にジョージ・ルーカスと2大ヒットメーカーが夢のタッグを組み、古き良き冒険活劇の醍醐味を甦らせる。アカデミー美術監督・装置賞ほか全5部門受賞。
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COLUMN/コラム2017.11.15
五臓六腑にサイモン・ペグが染み渡る珠玉のダークコメディ『変態小説家』~11月08日(水)ほか
■ブリットコムの伝統を踏襲しつつ、新しい境地に立つ怪作 児童作家から犯罪小説家へと転身を図るべく、ビクトリア朝時代の連続殺人事件を研究していた主人公ジャック(サイモン・ペグ)。ところがそのうち「自分も殺人鬼に殺されるのでは?」という妄執に取り憑かれ、引きこもり状態になってしまう。そんなある日、ジャックはエージェントから「ハリウッドの経営幹部があなたの仕事に興味を抱いている」と聞かされ、その重要会議に出るための準備を迫られる。そして彼が家から一歩外へと踏み出したとき、ジャックはさらなる恐怖と直面することになるのだ! 『変態小説家』……いやぁ、それにしても、ため息が漏れるくらいひどい邦題である。原題も“A Fantastic Fear of Everything”(すべての素晴らしい恐怖)と、冒頭のストーリーを踏まえていないと抽象的で理解に困るが、それでもその不忠実さは邦題の比ではない。せめてもうひとつばかし知恵を絞り『妄想小説家』くらいのニュアンスを持たせて欲しかった。それというのも、この要領を得ない邦題のせいで、本作の持ち味がいまひとつ周りに伝わっていない気がするからだ。 そう、このサイモン・ペグ主演のホラーコメディには、いろいろと楽しい要素が詰まっている。まずパラノイアに陥ったジャックの心象が、彼の手がけた児童文学の形を借り、不条理な世界を形成していく異様な語り口が独特だ。そこへ加え、密室から外界へと舞台が移行していく急展開の妙や、細かな伏線を抜かりなく回収していく「空飛ぶモンティ・パイソン」(69〜74)式の構成など、由緒正しいブリットコム(英国コメディ)の韻を踏まえつつ、この映画ならではの世界を形成しているのだ。そもそも主人公が殺人鬼の影に支配される設定からして、ブラックな笑いを特徴とするイーリング・コメディ(英イーリング撮影所で製作された黄金期のコメディ作品群)の様式をまとい、ブリットコムの古典的な流儀に対して敬意を示しているし、また同時にサイモン・ペグの盟友であるエドガー・ライト監督が成立させた、軽快にリズムを刻むフラッシュ編集を採り入れるなど、ブリットコムの最先端な手法にも目配りしている。そうした性質もあって、本作は『007』シリーズの撮影で知られるイギリスの伝統スタジオ、パインウッドが支援している低予算映画の第一回作品となった(撮影自体はもうひとつの伝統スタジオ、シェパートンで行なわれているのが皮肉だが)。 ■笑いの異能者による一人芝居を楽しめ! 本作を監督したクリスピアン・ミルズは、映画『キングスマン』(14)でも楽曲が使用されている英国ロックバンド「クーラ・シェイカー」のギターボーカルとして知られている。なによりもお父さんが、英国を代表する喜劇役者ピーター・セラーズの主演作を数多く手がけたロイ・ボールティング監督で、ブリットコムの血筋をひいた作り手といえる。事実、これが初監督とは思えぬ堂に入ったコメディ演出や、既知されるコメディ映画に類例のない不思議なお笑い感覚が全編にただよっている。 また共同監督として、レディオヘッドやザ・ヤング・ナイヴスのMVで知られるPVディレクター&アニメーターのクリス・ホープウェルが共同監督に名を連ね、彼が手がけたレディオヘッド「ゼア・ゼア」のPVに登場した、動物たちのモデルアニメーションが本作でも効果的に使われている。 だが何にもまして、主人公のジャックを演じたサイモン・ペグ自身の存在が、独特のユーモアとして機能している。特に映画の前半に展開される、彼の一人芝居は圧倒的な見ものだ。常に何かに怯えている狭心なさまや、外界を警戒していたジャックが意を決し、全ての元凶となるコインランドリーに向かうまでの葛藤を、ひたすらハイテンションな演技と、古典落語を演じる噺家のごとき言葉たぐりと感情表現で、観る者を飽きさせることなく劇中へと誘っていく。 このように主人公が常に不安を抱えた一人芝居は、主人公の女性が検診を受け、結果がわかるまでの感情の揺れ動くさまをリアルタイムで捉えた『5時から7時までのクレオ』(62)や、男性恐怖症の女性が妄執にとらわれていくプロセスを丹念に描いたロマン・ポランスキー監督の『反撥』(65)に近いテイストのものといえる。特に本作の場合、後者である『反撥』からの強い影響は明らかだ。象徴的に挿入される眼球のアップや、同作の主人公キャロルの画面から滲むような焦燥感など、それらを『変態小説家』は劇中で見事なまでに反復している。いちおう本作は『ウィズネイルと僕』(87)で知られるブルース・ロビンソン監督が執筆した小説“Paranoia in the Launderette”を基にしたという指摘があるが、こうした映画を出典とするディテールも、同作のプロデュースを務めているサイモンのオタク的なこだわりを感じさせる。 ■実際のサイモン・ペグは、映画とは真逆!? そんなふうに、プロデューサーとしてこの映画を成立させ、また劇中でも圧倒的なパフォーマンスを見せるサイモン・ペグだが、筆者が主演作『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!』(07)の宣伝プロモーションで出会ったときの彼は、あの突き抜けて陽性な感じとは程遠い、物静かで知性的な雰囲気をただよわせていた。もちろん、ときおり楽しいコメントを提供し、周囲に笑いをもたらしてくれるが、それは同席したエドガー・ライト監督の談話を補足するような場合がほとんどで、自分から率先して笑いをとるようなことはなかったと記憶している。 『ショーン・オブ・ザ・デッド』(04)や『宇宙人ポール』(11)など、サイモンとの数多いコンビ共演で知られているニック・フロストは、こうしたコメディ俳優の二面性を主演作『カムバック!』(14)で取材したさい、以下のように語っていた。 「コメディ俳優は 実生活も笑いと楽しさにあふれていると思われがちだけど、コメディとドラマを自然体で演じるタイプの役者は、精神的にも相当の負荷がかかるんだよ」(*1) もっとも、このコメントは同じ頃に亡くなった名優ロビン・ウィリアムスの訃報に触れたものだったのだが(同作の劇中、ロビン主演のTVコメディ『モークとミンディ』(79)が引用されている)、先のサイモンの印象があまりにも強く残っていたので、筆者は反射的に彼の盟友サイモンのことを連想してしまった。 スクリーン上のサイモンと現実の彼との隔たりに、精神的負荷が起因していると思うほど短絡的ではないにせよ、フロストの話は笑いを生業とする役者にはテンプレのごとくついてくるものだ。しかしサイモンの場合、こうしたギャップをコントロールし、あえて自身の中で楽しんでいるフシがある。例えば先の『ホットファズ』のインタビューでも、 「僕はイギリスの、あまり事件が起こらない場所で育ったんで、ロンドンの観光地みたいなところで怪奇事件が起きたら面白いと思い、アイディアを膨らましたんだ」(*2) と発想のきっかけをこのように話していたし、ジェリー・ブラッカイマーが製作するハリウッド・アクション映画のテイストを拝借したことにも、 「ハリウッド・アクションに決して悪意を抱いているワケじゃなく、二兆拳銃の銃撃戦が田舎のパブで行われている、そんなセッティングのズレに笑ってほしいんだよ」(*3) と答えている。なので『変態小説家』で見せた演技も、こうしたギャップにこだわるサイモン自身を体現しているのかもしれない。単にインタビュー当日、虫の居所が悪かっただけかもしれないが、邦題が招く誤解を少しでも和らげるためにも、このようにまとまりよく結ばせてほしい。■ ©2011 SENSITIVE ARTIST PRODUCTIONS LIMITED
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PROGRAM/放送作品
レイダース/失われたアーク《聖櫃》
息もつかせぬアクションが満載!最強の冒険野郎が世界を駆け巡るアドベンチャー・シリーズ第1弾
監督にスティーヴン・スピルバーグ、製作総指揮&原案にジョージ・ルーカスと2大ヒットメーカーが夢のタッグを組み、古き良き冒険活劇の醍醐味を甦らせる。アカデミー美術監督・装置賞ほか全5部門受賞。
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COLUMN/コラム2012.08.14
吹き替え担当者よりご報告、『レイダース』ノーカットTV版吹き替えが無い!?の巻
春の放送時に、すでに字幕版だけでなくHD吹き替え版をあわせてお送りしており、その際に村井国夫のノーカットビデオ版をレイバックしてHDバージョンを作った、という顛末は、別記事にてすでにご報告しましたが、今回は、TV版の方のオンエアです。 TV版吹き替えは、ザ・シネマが大切にしてきた、特別なコンテンツの一つ。 いま改めて、むかしTVで見た吹き替え映画を見なおしてみれば、きっと懐かしい思いがすることでしょう。こみあげてくるノスタルジーがあるはずです。あの日あの頃の情景がフラッシュバックで蘇るかもしれません。字幕版ではそれがないとは言いませんが、より「懐かしさを楽しむ」ということができるのは、少なくとも水野晴郎や淀川長治が映画の原体験だという多くの人にとって、やはり、TV版吹き替えの方でしょう。 「懐かしさを楽しむ」、これは映画そのものが持っているオリジナル本来の価値や面白さとはまた違った魅力、それも、かなり大きな魅力ではないでしょうか。ザ・シネマが往年のTV版吹き替えを尊重する理由の一つです。そして、まさに、あの頃みんなが胸躍らせた『インディ・ジョーンズ』123作のような作品は、「懐かしさを楽しむ」を提案し続けてきた当チャンネルの立場として、TV版吹き替えの放送もマストなのです。 今回、TV版でも、すでにオンエアしているビデオ版同様、あえて村井国夫版(現在は村井國夫とご改名されています)をチョイスしています。ちなみにこのバージョンはDVD・ブルーレイには未収録(らしい)です。 もちろん村井さん以外のバージョンも、いろいろと存在はします。主立ったところでは、『ブレードランナー』新録の時に当チャンネルでも吹き替えをお願いした、ハリソン・フォードのもう一人のFIX声優・磯部勉さんバージョン。ハリソンと言えば磯部さん、という印象も定着してはいるのですが、磯部さんは『レイダース』を吹き替えられたことがどうやらないみたいだ、3本揃わなくなる、ということが今回はネックに。 また、ジャック・ライアンなどは磯部さんイメージでも、インディとハン・ソロに関しては村井さんの声のイメージを勝手に抱いている、という担当者の個人的感覚も、理由としてありました。 村井さんの軽妙な、あえて言えば良い意味でちょっと“チャラい”持ち味が、宇宙のチャラ男 ハン・ソロにはまさにハマり役だった気がします。インディも、80年代後半の金曜ロードショーでの村井版がインディ吹き替えの元祖なので、逆にその印象から、インディアナ・ジョーンズ博士というキャラクターに対してちょっと“チャラい”イメージを持ってしまっていた、という逆転現象も、私の中では起こっていました。 子供の頃、村井さんの声でシリーズを見てそういう印象を抱いていて、字幕で見られる歳になって原音で聞いてみたら、インディが渋くてダンディな男だったことにビックリ!という覚えがあります。個人的思い入れではありますが、しかしこれ、私だけの感覚ではないのではないでしょうか?オリジナルにイメージが近いのは磯部さんの方かもしれません。あちらも流石に素晴らしかった!しかし、オリジナルから若干ズレた印象を吹き替えが与えてしまったとしても、それもまたよしだった古き良き昭和の吹き替え。日本の吹き替え文化がかつて持っていた豊かさでしょう、これは。その価値観で言うなら、村井版もやっぱり素晴らしいのです! 人情味が数倍増しになる羽佐間道夫版のロッキー、朴訥なキャラがより強調される、ささきいさお版のランボー、どちらもスタローン本人の声とは似ていないけれど良い!ということと同じです。小池朝雄→石田太郎のコロンボ、山田康雄のダーティハリーも同様。オリジナルよりキャラが魅力的になってますけど、なにか?という域にまで達した吹き替えの傑作も、その昔には存在しえたのです。村井国夫版インディはその一つに数えていいのではないでしょうか。 ネット情報によると、『レイダース』は、金曜ロードショーの1985年10月4日、前身の水曜ロードショーから引っ越ししてきて最初の回の放送作品だったようです。 またも個人的な話で恐縮ですが、私が見たのは1987年12月25日の再放送でした。その夜は水曜ロードショーから通算して800回記念というメモリアルな回で、故・水野晴郎さんのトークも、過去取り上げてきた主な映画の懐古が話のメイン。『レイダース』の解説は少しだけという特別なスタイルをとっていたことを、今も鮮明に記憶しています。なぜなら、この回をビデオに録画した私は、全キャラの台詞を時系列順に完コピできほど、どのタイミングで何のCMが入るかまで覚えるほど、飽きずに何度も何度も繰り返し見たからです。軽く100回は見たのではないでしょうか。今、こういう仕事に就いている、それが一つの原点です。 今回、業務として久しぶりにこのTV版を視聴した途端、先ほど書いた通りの、泣けてくるようなノスタルジーがこみあげてきたことは、言うまでもありません。同様の感傷にひたっていただける方、懐かしさを共有いただける方が、一人でも多くいてくださることを、担当者として切に願っています。 金曜ロードショーでオンエアされたものは85年・87年どちらもノーカットの村井版でした。もちろんTVの場合はノーカットと言ってもエンドロールは大抵カットされますので、余韻を楽しむ、という訳にはいきませんが。それ以外にも、オリジナルとのちょっとした違いは存在します。例を2つ挙げましょう。 まず序盤ネパールの酒場、熱せられた「ラーの杖の冠」のメダルを握って手の平をヤケドしたゲシュタポのトートが、慌てて屋外に出て積雪の中に手を突っ込み、思わず「あ〜キモチい!」と漏らす、あの、ちょっとコメディっぽい台詞。TV版のトート役の内海賢二もビデオ版の樋浦勉もそう言っていますが、原語版では「ワオ」とか「ハウッ」とか、声にならない声を上げているだけ。気持ち良いなんてことは一言も言ってないのです。『レイダース』はTVとビデオで同一翻訳を使い回しているようなので、あの台詞は声優さんのアドリブではなく、翻訳家が台本に盛り込んだ、昭和のTV吹き替えならではの“サービス”なのでしょう。こうした小さなアレンジが塵も積もれば山となり、金曜ロードショー版はオリジナルよりちょっとだけコメディ寄りの印象に振れています(前述した村井さん一流の個性もありますし) もう一カ所、「魂の井戸」でインディとマリオンが生き埋めにされる場面。2人の頭上で入り口が閉ざされ、2人を見殺しにベロックやトートらナチス側がその場を立ち去るシーンですが、ここでTV版ではBGMが入ります(カイロの路地でマリオンを乗せたトラックが爆発する前半シーンの音楽の流用)。しかし本来ここにBGMは入りません。オリジナルはもちろん、同一翻訳使い回しのビデオ版でさえ音楽は無し。トートの不気味な高笑いと、石扉が「ドガシャーン」と閉められる音の反響だけしか入っていません。このシーン、金曜ロードショーではCMチャンスの直前でした。生き埋めにされた2人は果たして脱出できるのか!?というサスペンスが、BGMのおかげでCM前に倍増しています。これなどはTV的な必要性からの付け足しでしょう。 この“盛る”ということもまた、往年の吹き替えならではの魅力です。後でオリジナルを見ると案外こざっぱりした印象で、「何かが違う」と、むしろ物足りなく感じてしまうことが結構あります。 以上、紙幅の都合で『レイダース』だけしか触れられませんが、『魔宮の伝説』も『最後の聖戦』も、そのTV吹き替えには、TV洋画劇場黄金時代の吹き替えならではの魅力がたくさん詰まっているのです。 最後に、今回ちょっと残念だったのは(ちょっとどころか担当者としては痛恨だったのは)、『レイダース』と『最後の聖戦』が、カット版しか手に入らなかったこと。お終いに、その顛末をご報告します。 もちろんザ・シネマは、いかなる場合でも、可能であればまずはノーカットの素材を優先的にオンエアしようと努めておりますし、TV吹き替えであれノーカットの素材が存在するのであれば、当然そちらを優先してお届けしたいのは山々なのですが…。 『インディ・ジョーンズ』123の過去のTV日本語吹き替え版は、海外の権利者の方で放送用テープを保管しており、放送契約を交わした当チャンネルは、それを一時的に借り受けてオンエアします。金曜ロードショー版であっても日本テレビから借りてくる訳ではないのです。 そこで、まず海外に、村井国夫バージョンの金曜ロードショー版のテープを送ってほしい、と詳細なリクエストを出したのですが、さすがに海外相手に「村井国夫」とか「金曜ロードショー」などと言って通じる訳がないのは当然です。「日本語吹き替え版が何バージョンかあるので、送るからそちらで中身を見てくれ」との回答があってテープが送られてきて、当方にてそれら全てを見て確認することになりました。この展開は今回に限った話ではなく、海外でテープが保管されている場合には割とよくあるパターンです。 結果、『レイダース』と『最後の聖戦』はカット版しかなかった、ということです。オフィシャルなルートから「日本語吹き替え版はこれで全部だ」という形で渡されたもののうち村井TV版はカット版でしたので、ノーカット版はもう失われてしまった、ということなのでしょう。 なお、日本語吹き替え版を作った制作会社や、それをオンエアした放送局に、当時のコピーが残されている可能性もゼロではありません。しかし、放送用のマザーテープは、吹き替えを制作した会社や放送した局から、映画の権利者(テレビ放送権の配給会社など)に提出されます。そして多くの場合、権利保護の観点から、局や制作会社側は「コピーを滅却しなければならない」という契約を結んでいますので、彼らがコピーしたテープをいま持っていなくても、むしろ当然なのです。または契約で、彼らが保管を許可されている場合もありますが、その場合は権利者に照会すれば有るなら有るでテープの在処が分かるはずです。今回は、それも無いことが一応オフィシャルに確認されています。 なぜ、過去のテープが保管されていない、破棄されてしまった、ということが起こるのか? 今回の『レイダース』、『最後の聖戦』個別の話ではなく(今回の個別の事情までは当方も把握できていません)、以下、一般論として書きますが、まず第一に、日本側の問題が挙げられます。かつてはTV放送しかなく、その音声をDVDやブルーレイに収録するとか、CSの洋画専門チャンネルでオンエアするといった未来(つまり今日)の「二次使用」を前提には考えておらず、「二次使用」という概念そのものが存在すらしていませんでした。いま我々がもう一度見たい「昭和のお宝吹き替え」の時代には、皮肉なことに、それを保存しておかねばならない必要性が、今日ほど大きくはなかったのです。そのため、権利保護のための滅却という以前の問題で、不要になったから日本側で捨てちゃった、というケースもあったのです。 第二に、海外側の問題。「昭和のお宝吹き替えだ」「バージョン違いの日本語吹き替え版には、声優さんごとのそれぞれ違った趣がある」といった価値観を、海外の権利者に理解してもらうことは、さすがに難しそうです。特に、DVD日本語音声用などの用途で、吹き替えが近年になってノーカットで新録されたような場合、それが最新・最良の素材という扱いになるため、過去の、カットされた、古い旧式のテープで残されている日本語版を保存し続けていかねばならない必要性を、海外側では強く感じてくれない、ということがあります。これは仕方ないと言えば仕方ないことでしょう。 以上のいずれか、あるいは全く別の理由により、『レイダース』と『最後の聖戦』の金曜ロードショー村井国夫版ノーカットTVバージョンは、もう存在しない、ということが、現段階での暫定的な結論です。しかし、海外からの回答は「滅却したから残っていない」ではなく、「こちらの手もとにあるのはこれだけだ」という言い方でした。この世にノーカット版のコピーが1本も残っていないと断言できるほどの確定的な結論ではありません。望みは完全に絶たれた訳ではありません。いつの日にか、「実は捨てていなかった」「よく探してみたら見つかった」といった形で、ノーカット素材が発見されることを、87年ノーカット村井国夫版によって人生の進路が決まった1人の熱烈なファンとして、私も、心から祈っています。 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』COPYRIGHT © 2012 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED. 『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』Indiana Jones and the Temple of Doom ™ & © 2010 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved. Used Under Authorization.
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PROGRAM/放送作品
ダブルチーム
ジャン=クロード・ヴァン・ダム×デニス・ロッドマン──危険な2人が香港流アクションでタッグ
香港映画界の巨匠ツイ・ハークのハリウッド初進出作。ジョン・ウー監督作でも香港流アクションを見事に演じたジャン=クロード・ヴァン・ダムと、NBAの問題児デニス・ロッドマンとの危険な化学反応がスリリング。
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NEWS/ニュース2012.07.03
アクションスター列伝【対テロリスト対決】結果発表!
『ナイトホークス』(シルヴェスター・スタローン)ニューヨークの刑事ディークに扮するシルヴェスター・スタローンが国際テロリストに挑む! VS 『ダブルチーム』(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)CIAの対テロ秘密工作員だったクインに扮する、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが家族を守るために宿敵に挑む!果敢にテロリストに立ち向かうのはどっちだ!?いざ、対決!今秋劇場公開される『エクスペンダブルズ2』で、待望の共演を果たすシルヴェスター・スタローンとジャン=クロード・ヴァン・ダム。どちらもテロリストと戦うには貫録十分な、マッチョ・ボティのアクション・スター。はたして、勝者はどっちだ!? 今でこそアクション・スターのイメージが強いスタローンだが、『ナイトホークス』に主演した頃は『ロッキー』シリーズが軌道に乗るも、まだ『ランボー』は生まれておらず、いわばキャリアの模索期。ヨーロッパからやってきたカリスマ的なテロリストに挑む、NY市警のおとり捜査官にふんした本作では珍しくヒゲ面で、『ランボー』以後ほどヒロイズムが強調されているワケではなく、むしろ『セルピコ』のアル・パチーノを連想させる血の通ったキャラクターだ。実績を買われてインターポールの特別捜査チームに編入されるが、市警の刑事が切れ者のテロリストと対峙するのは荷が重い。しかも、テロリスト役のルトガー・ハウアーは、この後の『ブレードランナー』でのブレイクが必然であったことを証明するかのように手ごわさを見せつけるのだから。しかし、だからこそスタローンのいつにない人間臭さが光っているのも事実。不器用だがガッツのある主人公像に、見る側の判官びいきも刺激されるというモノだ。■ 対する『ダブルチーム』も、ヴァン・ダムふんする対テロ・エージェントの身重の妻が敵の脅威にさらされ、そのテロリストにミッキー・ロークというクセ者俳優がふんしており、これらの構図だけで面白くなる点は共通する。しかし、こちらはヴァン・ダム出世後の作品だから、誰もが見たがっている彼のアクションを大々的にフィーチャー。得意のマーシャルアーツはもちろん、開脚ポーズをはじめとするアクロバティックな立ち回りをこれでもかと繰り出す。元NBAのスーパースター、デニス・ロッドマンを相棒役に迎え、“ドラッグ・クイーンか!?”と見まがうそのルックスと同様にアクションもトコトン、派手。ローマを旅行中の観光客は銃撃戦の犠牲になり、歴史的な文化遺産も爆破で吹き飛ばしてしまう、やり過ぎなほどの凄まじさだ。人間味の『ナイトホークス』とド派手な『ダブルチーム』。こうもタイプが異なると、正直どちらに軍配を上げるべきか迷ってしまうが、期待どおりの活躍を見せるヴァン・ダムはやや予定調和的だが、スタローンには潜入捜査のための“女装”という驚きがある。そんなアクション・スターらしからぬレアな見せ場があるぶん、スタローンの勝ちとしたい。男臭くなること必至の『エクスペンダブルズ2』で、ヴァン・ダムはおそらく得意の開脚を披露してくれるだろうが、スタローンの女装は、もはやありえないだろうから。以上のように、【対テロリスト対決】を制したのは、「ナイトホークス」のシルヴェスター・スタローン! 明日7/4(水)の『アクションスター列伝』は【復讐対決】!こちらもお見逃しなく!■ © 1981 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.Copyright © 1997 Mandalay Entertainment. All Rights Reserved.
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PROGRAM/放送作品
(吹)レイダース/失われたアーク《聖櫃》[テレビ版]
息もつかせぬアクションが満載!最強の冒険野郎が世界を駆け巡るアドベンチャー・シリーズ第1弾
監督にスティーヴン・スピルバーグ、製作総指揮&原案にジョージ・ルーカスと2大ヒットメーカーが夢のタッグを組み、古き良き冒険活劇の醍醐味を甦らせる。アカデミー美術監督・装置賞ほか全5部門受賞。
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PROGRAM/放送作品
変態小説家
英国人気コメディアン、サイモン・ペッグの独壇場!妄想に憑りつかれたヤバい男を怪演するホラーコメディ
『宇宙人ポール』のサイモン・ペッグが誇大妄想に囚われた作家を演じ、ほぼ一人芝居のような状態で持ち前の神経質キャラをコミカルに怪演。本人が製作にも携わり英国映画らしいブラックユーモアが随所で利いている。
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PROGRAM/放送作品
ハートビート
クラシック音楽とダンスが奇跡の融合!夢を追う若者たちの情熱が躍動する爽快サクセスストーリー
バイオリニストの男性とバレエダンサーを目指す女性が、互いに惹かれ合いながら夢を追い求める姿を瑞々しく紡ぐ。世界各国の本格派ダンサー&ミュージシャンが披露する、ジャンルを超越したパフォーマンスが圧巻。
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PROGRAM/放送作品
ザ・センダー/恐怖の幻想人間
“悪夢を送る男”が不気味な幻覚で混乱と恐怖を巻き起こす!恐ろしく、もの哀しいサイキック・ホラー
悪夢を伝達する能力を持つ青年が巻き起こす恐怖を、ショッキングな幻覚シーンの数々でインパクト満点に魅せる。『アーノルド・シュワルツェネッガー/ゴリラ』のキャスリン・ハロルドがヒロインを熱演。