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PROGRAM/放送作品
マッチスティック・メン
詐欺師と少女のめぐり逢い。監督リドリー・スコット×主演ニコラス・ケイジのクライム・コメディ
製作総指揮ロバート・ゼメキス、監督リドリー・スコット、主演ニコラス・ケイジという豪華スタッフ・キャストのクライム・コメディ。14歳の娘を演じたアリソン・ローマン、製作時の実年齢二十歳過ぎという事実にもびっくり!
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COLUMN/コラム2014.08.06
『ダウンタウン物語』『バーディ』〜普通とは「違った世界」を見せてくれる監督、アラン・パーカーによる、二つの映画
『小さな恋のメロディ』(71年)の原作・脚本者であるアラン・パーカーは、そんな大好きな監督だ。彼の作品にはいつも普通とは「違った世界」を見せられる思いがした。『ミッドナイト・エクスプレス』(78年)、『フェーム』(80年)、『バーディ』(84年)、『ミシシッピ・バーニング』(88年)、『ザ・コミットメンツ』(91年)とぼくの中で永遠不滅の大傑作が5本もある。思えば、彼の作品を一生かけて追いかけてきた。 このたびザシネマで、『ダウンタウン物語』と『バーディ』が放映されるという。それぞれの見どころを指摘しておこう。 『ダウンタウン物語』(76年)は、禁酒法時代のニューヨークのダウンタウンを舞台に2つのギャング団の抗争を描いたミュージカル映画だ。日本映画の大傑作『用心棒』(61年)のような話なのだ。ところが、出演しているのは全員13歳以下の子どもで、20世紀初頭のファッションに身を包んだ彼らがパイ投げマシンガンを乱射しギャングを演じている。公開当時14歳(撮影時13歳だった)のジョディ・フォスターが妖艶な歌姫を演じていて、話題になった。『アリスの恋』(74年)や『タクシードライバー』(76年)で子役として有名になったフォスターは、当時映画雑誌の花形だった。どこかの雑誌のインタビュ―記事で、愛読書を訊かれた彼女の答えは「ジャン=ポール・サルトルの『自由への道』」だった。1歳年上の筆者はあわてて、『水いらず』など、サルトルの実存主義小説の著作を読み出したのはいうまでもない。 ミュージカル映画的な側面もあるが、ミュージカル仕立てのナンバーはちと弱いと思う。『アニー』の「トゥモロー」のように、胸に迫らないのは事実である。とはいえ、銃撃戦もカーチェイスも、観客を飽きさせない凝った演出がなされており、学芸会的な芝居になりそうな内容を、ひたすらエンターテイメント性を持たせているのは好材料だ。 最後はみんなでパイ投げをする。これが両陣営入り乱れてのパイ投げ合戦で、ひたすら楽しい。大人を演じていた子どもたちは見る見るパイだらけになり、いつしか本来の子どもの笑顔に戻り、「仲良くなろう!」とストーリー的に大団円を迎える。これは、スタンリー・キューブリック監督の『博士の異常な愛情』(63年)のラスト、完成版からカットされたアメリカ合衆国国防総省の作戦室で行うパイ投げ(キューブリック監督の写真集にこの模様は取り上げられている)と非常に似ているのだ。キューブリック監督は、スニークプレビュー(覆面試写会)の観客の反応と、「これは喜劇(コメディ)ではなく、笑劇(ファース)だ」という理由でカットしたというが、背後にはジョン・F・ケネディ暗殺事件(63年11月22日)の影響もあるのだはないか。キューブリック監督はロンドン郊外のパインウッド撮影所を本拠地にしているが、『博士の異常な愛情』のラストのパイ投げの噂が、ロンドンで活躍するパーカー監督の耳に届いたとも十分に考えられるのだ。 『バーディ』(84年)は、カンヌ国際映画祭の審査員特別賞受賞作である、心に響く友情物語だ。公開当時大学を出たての筆者は、とある雑誌で御巣鷹山の日航機墜落事件を追っていて、完全に精神的な鬱病になり、主人公バーディ(マシュー・モディーン)とアル(ニコラス・ケイジ)のどちらにも共感して観ることができた。もちろん、傷をなめてくれるような、こういう友達がほしかったのである。 簡単に書くと、ウィリアム・ワートンの原作をもとに、ベトナム戦争のショックで精神科病院に入れられて、頑なに自らの幻想に心を閉ざしている青年バーディと、彼を立ち直らせようとする、同じくベトナム負傷兵の青年アルの心の交流を、鳥になることを夢見るバーディの幻想を交えて描いたヒューマンドラマである。 ピーター・ゲイブリエルによる音楽も素晴らしい。過去のアルバムに収録された既成曲が中心だが、的確に選び出された楽曲は全てのシーンで見事にフィットし、映像と一体になって観る者の心に迫ってくる。終盤、現実を逃避して鳥になったバーディが、自由に空を羽ばたく視点のショットはまさに圧巻。これは、最近では『海を飛ぶ夢』(04年)でも使われた演出手法だが、より必然性がある『バーディ』の方が遥かに印象的で胸に迫ってくる。 映画の基本イメージは、精神科病院の一室で、バーディに向かって話しかけるアルである。しかし、バーディの心にはアルの言葉は届かない。裸で部屋の隅に隠れ、ただ窓から空を見上げるだけ。苛立つアル。そうした出口の見えない現代のシーンの合間に、物語は一気に2人の過去へのフィードバックする。2人の出会いからベトナムへ向かうまでが丹念に描かれ、同時にベトナムで精神的に傷つくシーンまで丁寧に描かれる。このあいだのリッチー・バレンスの「ラ・バンバ」が彩るフィラデルフィアでの青春を謳歌する2人がすこぶる楽しい。巨乳の女の子に興味を持ち、そのおっぱいを触ることが目的なのだ、 鳥が大好きで、鳥とともに暮らし、自らも空を飛ぼうとし、鳥になることを夢想していたバーディは、本当に何を思っているのか。バーディの心を開かせることができないアルも、次第に追いつめられていく。 バーディとアルの叫びをとことん感じてほしい。ベトナムで傷ついた2人のやりきれない思いと閉塞感で観ている我々は心を痛めることになるが、自由に生きたいと願うバーディに共感し、バーディを正気に戻したいと願うアルにも共感できるはずだ。そして、人から必要とされる喜びも感じることができるだろう。ここまで誰かが誰かを想うことの尊さを素直に自分の中にとりいれて感動できる作品もめずらしいのだ。 だが、途中でバーディーがしでかす奇天烈な行動もクスッと笑えるので、暗いばかりの映画ではない。戦争という悲惨な現実と精神を病むという重いテーマを取り入れた作品なのに、観た後に爽やかな気持ちになれる、救いのある映画である。 2時間のドラマはもちろんスゴいが、それに輪をかけて深い余韻を残すラストシーンがすばらしい。バーディとアルの性格づけが違うのもいい。アルは「彼は俺の一部なんだ」というセリフにジーンとくれば、「何だ?」といい返すバーディ。それから畳みかけるような、全体的に重苦しい雰囲気を一掃するラストには唸った。もはや「やられた!」としかいいようのないラストなのだ。 まったく最後までお騒がせな鳥男(バ—ディ)である。■ © 1984 TriStar Pictures, Inc. All Rights Reserved.
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PROGRAM/放送作品
天使のくれた時間
仕事中毒男が体験する、今とは違う人生。クリスマスの奇跡を描くハートウォーミング・ラブストーリー
ニコラス・ケイジがビジネス戦士+家庭人という振れ幅の大きな役を演じた本作、『ラッシュ・アワー』のブレット・ラトナー監督も心の機微を丁寧に描き出し、幅広い才能を示して見せた。
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COLUMN/コラム2016.12.20
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2017年1月】にしこ
17歳の娼婦シンディを警察が保護。彼女は監禁されていた。ある男に殺されかけたいう彼女の証言は、その男が地元の名士である事で、取り合ってもらえないまま。時を同じくして、アラスカの凍りついた川の周辺で10代後半から20代前半の少女の白骨死体が発見される。アラスカ州警察のハルコム(ニコラス・ケイジ)は、シンディが証言した男が怪しいと確信。彼を追いつめる為の、戦いが始まる… というのがあらすじでして、なんと事実も元にした映画。12年間に24人以上の女性が監禁・殺害されたおぞましい事件が元になっています。 ニコラス・刑事、否、ケイジ(すいません。言ってみたかったんです!)扮するアラスカ州警察のハルコム刑事は、職場では「あなた以上のキレ者はいないっす」、「お前が捜査にあたるんだったら大丈夫だろ」的な評価をバンバン受けているキレ者デカなのですが、家に帰ると奥さんから「あんた!いつ転職すんのよ!刑事みたいに安月給でハードワークな仕事続けてもなんにもなんないし、家庭をもっと省みてちょうだいな!キーっ!」的な事を毎日言われて、ちょっと顔色も悪いし、どことなく悲壮感・・・。身を削る思いで捜査にあたり帰宅しても、愛する一人娘に「パパー、ママ、怒って先に寝ちゃったよ~」とか言われて、事件の被害者がティーンエイジャーがほとんどということで、娘を抱きしめ「お前はゆっくり大きくなってちょうだいよ…涙」と抱きしめたりして。 そんなちょっとお疲れ気味のハルコム刑事は、唯一、男の魔の手から逃げ出した娼婦のシンディから当時の様子を聞いたり、彼女の生い立ちを聞いたりしているうちに、彼女の様な女の子をこれ以上増やすわけにはいかない!彼女のことも全力で俺が守るぜ!と静かな闘志を燃やしながら、だんだんと犯人を追いつめ始めます。 アラスカという土地の冬の不毛さ、静けさと歩調を合わせる様に派手な見せ場やドンデン返しが盛りだくさん!というタイプの映画ではありませんが、事実を元にしているということを大事にしている製作者の意図を感じるエンディングまで、見逃せない映画です。シンディ役を演じたヴァネッサ・ハジェンズのハスッパなビッチを気取っても、隠しきれない健気さも◎。そして割と早くから犯人として登場する男役の俳優もこの役にドハマり。奴の黒目を見逃すな! 良く出来映画!!お見逃しなく!! ©2012 GEORGIA FILM FUND FIVE, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
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PROGRAM/放送作品
60セカンズ
60秒で高級車を盗み出せ!ニコラス・ケイジ、アンジェリーナ・ジョリー共演のスリル満点カーアクション
製作は、『アルマゲドン』『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなど大ヒット作で知られるジェリー・ブラッカイマー。迫真のカーチェイスや痛快なストーリーに加え、ため息ものの最高級車たちを見逃すな!
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COLUMN/コラム2013.09.28
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2013年10月】うず潮
自身で決めたルールを遵守し100パーセントの成功率を誇る凄腕ヒットマン役のニコラス・ケイジ。しかし、引退を悟ったニコラス・ケイジは、最後の仕事としてバンコクへ。いつものように現地で若いチンピラの相棒を調達し、クールに仕事をこなしていく。しかし、チンピラに若かれし日々の自分を重ね、相棒は消すという自分のルールを破り、チンピラを一人前に育て始める。そんな中、仕事で手負いを負ったケイジに優しく接する薬や店員に心惹かれていく。そんなヒットマンとしての心の綻びが、彼を追い詰めていく。タイの気鋭監督として知られるパン兄弟が、初期の代表作『レイン』をハリウッドでリメイク!。9月はザ・シネマでニコラスケイジ特集もやってます! © 2007 Bangkok Dangerous, Inc. All Rights Reserved.
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PROGRAM/放送作品
リービング・ラスベガス
アルコール依存症と娼婦…闇の世界に生きる男女の、切ない束の間の恋。主演二人の好演は必見!
アルコール依存症で自殺したジョン・オブライエン原作の異色ラブストーリー。マイク・フィギスが監督・脚本・音楽を担当。ニコラス・ケイジがアカデミー主演男優賞ほか多数の賞に輝いた。エリザベス・シューも好演。
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COLUMN/コラム2011.07.05
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2011年7月】山田
冒険活劇の醍醐味満載!伝説の財宝の謎に迫る、ニコラス・ケイジ主演アクション・シリーズ第1弾。安心のディズニー印、そして全編を通しての、丁度良い ジェリー・ブラッカイマー具合。『インディ・ジョーンズ』や『ハムナプトラ』然り、「お宝探し大冒険」系の映画はいくつになっても、誰と観てもおもしろい のです。続編『ナショナル・トレジャー2/リンカーン暗殺者の日記』とあわせてご覧下さい!夏にぴったり。 © Buena Vista International. All Rights Reserved.
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PROGRAM/放送作品
(吹)60セカンズ
ニコラス・ケイジ×アンジェリーナ・ジョリーがスマート&セクシーに駆け抜けるカーアクション
製作は、『アルマゲドン』『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなど大ヒット作で知られるジェリー・ブラッカイマー。迫真のカーチェイスや痛快なストーリーに加え、ため息ものの最高級車たちを見逃すな!
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COLUMN/コラム2014.03.30
2014年4月のシネマ・ソムリエ
■4月5日『ダウンタウン物語』 登場するすべてのキャラクターを、平均12歳の子役たちが演じたミュージカル風のギャング・コメディ。名匠A・パーカーの軽妙な語り口が光る劇場デビュー作である。 禁酒法時代のニューヨークの雰囲気を本格的なセットで再現。才人、ポール・ウィリアムズ作曲による歌とダンス、パイ弾を放つマシンガンなどの小道具も楽しい! キャストで圧倒的な存在感を放ったのは撮影時13歳のJ・フォスター。にぎやかな抗争劇のさなか、主人公バグジー・マローンが出入りする酒場の歌姫を妖艶に演じた。 ■4月12日『バンテッドQ』 鬼才テリー・ギリアムのイマジネーションが炸裂するファンタジー。孤独な11歳の英国人少年が自宅の寝室に突如現れた6人の小人に導かれ、時空を超えた冒険に旅立つ。 ナポレオン、海坊主、悪魔らのキャラクターが次々と登場し、奇想天外な逸話が脈絡なく展開。その理屈を超越した馬力とスラップスティックなギャグに引き込まれる。 英国流のブラックな味わいの作風は、ハリウッド製ファンタジーとは異質の面白さ!アガメムノン王ともうひと役を演じるS・コネリーの出演シーンもお見逃しなく。 ■4月19日『サン★ロレンツォの夜』 ドイツ軍占領下のトスカーナ地方を舞台にした戦争ドラマ。イタリアのタヴィアーニ兄弟が幼少期の体験を基に撮った、カンヌ国際映画祭・審査員特別賞受賞作である。 物語の背景となるのは、1944年にサン・ミニアートの大聖堂で起こった虐殺事件の史実。ドイツ軍が街を爆破して撤退を図るなか、危険を感じた市民の脱出劇が展開する。 幼い純真な少女の視点をとり入れた映像世界には、素朴なユーモアや魅惑的な詩情が漂う。戦時下の痛切な悲劇を寓話へと結実させ、胸に染み入る感動を呼ぶ一作だ。 ■4月26日『バーティ』 鳥をこよなく愛し、空を飛ぶことに憧れる風変わりな青年バーディとその親友アル。共にベトナム戦争で心身に傷を負って帰還した若者たちの友情を描く感動作である。 1970?80年代に量産された“ベトナム後遺症”ものの1本だが、青春映画としてのみずみずしさは絶品。デビュー間もない主演俳優2人のナイーブな演技も好感度高し! 多彩なジャンルの傑作を放ったA・パーカー監督が鮮烈なイメージを創出。裸のバーディを“籠の中の鳥”に重ねた場面や、鳥の眼差しを表現した空撮シーンが印象深い。 『ダウンタウン物語』© National Film Trustee Co Ltd 1976 『バンデットQ』© Handmade Film Partnership 1981 『サン★ロレンツォの夜』©1983 RAIUNO/Ager Cinematografica Srl. Licensed by SACIS-Rome-Itary.All Right Reserves 『バーディ』© 1984 TriStar Pictures, Inc. All Rights Reserved.