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PROGRAM/放送作品
悪魔を憐れむ歌(1997)
連続殺人事件の影に潜む時空を超えた恐るべき悪の存在に刑事が挑むデンゼル・ワシントン主演オカルトホラー
米国恐怖映画の一大系譜悪魔ものホラーの正統派。人から人へと感染していく“悪魔”の恐怖を、ザ・ローリング・ストーンズの名曲「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」「悪魔を憐れむ歌」をモチーフに描く。
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COLUMN/コラム2015.05.16
【DVD廃版】ハリウッド伝統の"泣かせ映画"を支えるベット・ミドラーの適役ぶり!!〜『ステラ』
1913年に著名なボードビリアンで映画プロデューサーでもあったジェシー・L・ラスキー、当時まだ無名監督だったセシル・B・デミルと共に、パラマウントの前進となる映画製作会社、ジェシー・L・ラスキー・フィーチャー・プレイ・カンパニーを設立。その後、1922年にはパラマウントと同じメジャースタジオのメトロ・ゴールドウィン・メイヤー=MGMの母体となる製作会社を立ち上げ、翌年にはMGMを脱退し、自らの名前を冠にした独立プロ、サミュエル・ゴールドウィンを設立する。このように、まるでハリウッドの離合集散を象徴するようなゴールドウィンだが、映画作りのコンセプトはズバリ、文芸色の強い濃厚で波乱に富んだストーリー性。"ゴールドウィン・タッチ"と呼ばれるこの特性に則り、製作された彼の代表作と呼べるのがメロドラマの名作『ステラ・ダラス』だ。 今回放送されるベット・ミドラー主演の『ステラ』は、サミュエル・ゴールドウィンが製作した1925年の無声映画と、1937年のリメイク映画のリメイク。つまり、3度目の映画化というわけだ。映画のベースになっているのはオリーヴ・ヒギンズ・プローティ著のベストセラー小説『ステラ・ダラス』で、文芸志向の強いゴールドウィンはこの原作に惚れ込み、すでに取得していた他作品の著作権を担保にして映画化権をゲット。舞台出身の大物女優たちがオーディションに殺到する中、ゴールドウィン映画に数本出演経験があるだけの無名女優、ベル・ベネットがステラ役に、夫のスティーブン役にゴールドウィン社の看板スターだったロナルド・コールマンが各々配され、名匠ヘンリー・キングの下、第1作目の無声映画『ステラ・ダラス』は製作され、傑作として映画史に記録されることになる。 それから12年後、ゴールドウィンは再び『ステラ・ダラス』をトーキー映画として蘇らせる。ロシアの文豪トルストイの原作をオードリー・ヘプバーン主演で映画化した『戦争と平和』(56)で知られるキング・ヴィダーが監督し、バーバラ・スタンウィックがステラを演じたリメイク版は前作に勝るヒットを記録し、スタンウィックと娘のローレルを演じたアン・アシュレーがアカデミー主演女優、助演女優のW候補に。同じ配役でラジオドラマまで制作され、放送は何と延々18年間も続いた。主要な登場人物のその後を描いたドラマについて、原作者のプローティは版権使用を許可しなかったが、リスナーの欲求には勝てなかったのだろう。 では、なぜ、この物語が人々をそれ程までに魅了したのか?少なくとも、1925年製作の無声映画と1937年製作のトーキー映画は、共通したメッセージを孕んでいる。父親が経営していた銀行が破綻したために、婚約を破棄して別の町の工場で働き始めた主人公のスティーブンが、そこで出会ったステラと恋に落ち、結婚して一女のローレルをもうけるが、ステラとは口論が絶えず、やがて、離婚。ニューヨークへ栄転したスティーブンは元婚約者で今は未亡人となったヘレンと再会する。スティーブンは時折ローレルをニューヨークに招き、ローレルはヘレンの長男、リチャードに恋心を抱くようになり、1人取り残されたステラは嫉妬に狂い、スティーブンから離婚を提案されても承諾しなかった。しかし、そもそもが無教養で、上流社会に仲間入りしようとしても気持ちが空回りし、派手に振る舞い過ぎて浮いてしまう自らの思い違いが、ローレルやスティーブンを不幸にしていると知った時、ステラは決断する。夫と娘をヘレンに託して失踪したステラは、ローレルとリチャードの結婚式に姿を現し、会場の外から幸せそうな娘の姿を見届けると、そっとその場を後にする。 つまり、最愛の人の幸せを優先し、自らは舞台裏に退くというサクリファイスを、階級社会を背景に描いた点が、この物語に人々が惹きつけられる最大の要因なわけで、スタンウィック版が公開されたほぼ半世紀後の1990年に製作されたベット・ミドラー版にも、それはしっかりと踏襲されている。しかし、時代が変わればそれに準じて設定も変わるのが常識で、最大の改変ポイントは、ステラが娘のジェニー(ローレル改め。演じるのは1990年代に青春スターとして活躍したトリニ・アルバラード)を妊娠したと知った時、身分の違いを理由に端からスティーブに結婚など望んでない点。「自分は正しいことをしたい。だから、結婚する」という、半ば諦めにも似た言葉で責任を取ろうとするスティーブを突き放したステラは、一旦は中絶や里子を言葉にする。時代設定は1969年。偶然、ザ・シネマでも紹介した『さよならコロンバス』が公開された年だ。劇中で、ステラはその『さよなら~』を映画館で鑑賞中に破水してしまうのたが、若者の中絶問題に言及した話題の映画に絡めて、声高ではないけれど、中絶や女性の自立に目配せしているところが最新版の工夫点と言ったところか。 そんな1969年に始まり、マンハッタンの新たなランドマークとしてシティコープ・ビルが完成した1977年を経て、公開年の1990年へと至る物語には、ステラが生活費を稼ぐために化粧品の訪問販売に挑戦したり(今ならネット通販で事足りる)、ステラが初めて手にしたクレジットカードを使ってジェニーとマイアミ旅行に出かけたり等、今見ると時代を感じさせる要素も満載だ。 一方で、時代に関係なく弾けまくるのがベット・ミドラーだ。BARのウェイトレスという設定のミドラー=ステラは、冒頭でいきなりカウンターに上がってエロいストリップティーズをお見舞いした後、白けた食卓を温めようと、「ジョン・レノンの亡霊がマザー・テレサの前に現れて"ヘイ・ジュード"をリクエストするの。どう?可笑しいでしょう?」と爆笑ネタを披露したり、マイアミのビーチに悪趣味なサンドレスで登場し、ボーイ相手にサルサを踊って周囲をどん引きさせたり、シンガー・アクトレスの面目躍如な活躍ぶり。思えば、このステラ役、『ローズ』(79)でジャニス・ジョプリンがモデルのロックシンガーに扮してオスカー候補になった後、『殺したい女』(86)、『ビッグ・ビジネス』(88)とコメディでヒットを飛ばす傍ら、『フォーエバー・フレンズ』(88)から『フォー・ザ・ボーイズ』(91)へと続く"泣かせ路線"にも定評があったミドラー抜きには考えられないキャラクター。父親のサミュエル・ゴールドウィンが残した遺産を受け継ぎ、3度目の映画化に挑戦した息子のゴールドウィン・ジュニアが、映画の成否をミドラーに託したのも頷けるナイスなキャスティングだと思う。惜しくもミドラーのラジー賞候補入りという残念な結果にはなったけれど、長いハリウッドの歴史と時代の変遷と、そして、元気なベット・ミドラーを味わうには、絶好の作品ではないだろうか。■ STELLA © 1990 TOUCHSTONE PICTURES AND ORION PICTURES CORPORATION.. All Rights Reserved
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PROGRAM/放送作品
オールウェイズ
死んでも愛する女性を見守りたい──スティーヴン・スピルバーグが大人に贈るラブ・ファンタジー
死後もなお恋人を近くで見守ろうとする男の一途な思いを、名曲「煙が目にしみる」を効果的に用いて切なく描いたラブ・ファンタジー。本作が遺作となったオードリー・ヘプバーンが天使に扮し、上品な存在感で魅せる。
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COLUMN/コラム2012.08.01
2012年8月のシネマ・ソムリエ
■8月4日『赤ちゃん泥棒』 ケチな強盗犯ハイが刑務所で見初めた婦人警官エドと電撃結婚。すかさず2人は子作りに励むが、エドが不妊症と判明し、5ッ子の赤ちゃんのひとりを誘拐してしまう!コーエン兄弟が初めて大手スタジオの資金で撮ったコメディ。変人揃いのキャラクター、奇抜なユーモア、スピーディなチェイス・アクションが入り乱れる痛快作だ。“愛すべきロクデナシ”に扮した若きニコラス・ケイジがはまり役! 慌ただしいドタバタ劇を、心温まるおとぎ話のように着地させ.るコーエン兄弟のお手並みも見事。 ■8月11日『ボビー』 1968年6月5日、混迷するアメリカの希望の星だったロバート・F・ケネディ上院議員が暗殺された。その悲劇の現場、LAアンバサダー・ホテルの一日の出来事を綴る。監督・脚本・出演を兼ね、念願の企画を実現させたのは俳優エミリオ・エステヴェス。彼のもとに集った豪華キャストが“グランドホテル形式”の人生模様を盛り立てる。兄JFKに続いて凶弾に倒れた、悲運の政治家ボビーのニュース映像を挿入。クライマックスの暗殺シーンでは、差別や貧困の撲滅を訴えた彼の演説が深い感動を呼ぶ。 ■8月18日『エンド・オブ・バイオレンス』 バイオレンス映画の製作者マイクが、チンピラに殺されかける怪事件が発生。その背後には、FBIが暴力を撲滅するために極秘開発中の監視システムが存在していた。 ヴィム・ヴェンダース監督が大都会LAを舞台に撮り上げた異色スリラー。監視衛星を利用した架空のテクノロジーをモチーフに、人間と暴力の関係を考察していく。 ノワールな雰囲気とユーモアが入り混じる映像世界は、そこはかとなく奇妙な味わい。鬼才サミュエル・フラーの出演シーンやライ・クーダーが手がけた音楽にも注目を。 ■8月25日『ガールフレンド・エクスペリエンス』 毎回、意外な企画で映画ファンを驚かせるS・ソダーバーグ監督、面目躍如の一作。何と主演を務めるのは、アダルトビデオ界の現役トップ女優サーシャ・グレイである。 主人公チェルシーはNYの富裕層を顧客とする高級エスコートガール。セックスのみならず、ディナーへの同伴などのサービスを提供する彼女の公私に渡る日常を描く。自分磨きを怠らない主人公のプロフェッショナルな姿勢や内なる不安、裕福な男たちの虚しい生態を描出。ドキュメンタリー調の映像が覗き見的な好奇心をかき立てる。 『赤ちゃん泥棒』 © 1987 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved. 『ボビー』©2006 BOBBY,LLC ALL RIGHTS RESERVED. 『エンド・オブ・バイオレンス』©MK2. 『ガールフレンド・エクスペリエンス』©2009 2929 Productions LLC,All rights reserved.
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PROGRAM/放送作品
赤ちゃん泥棒
警官と泥棒の夫婦が赤ん坊を誘拐?コーエン兄弟独特の毒がピリッと利いたアクション・コメディ
のちのオスカー監督・コーエン兄弟の初期を代表する名作コメディ。強盗と警官の異色夫婦が巻き起こす赤ちゃん泥棒騒動を、目まぐるしいアクション満載に描く。ニコラス・ケイジのトボけたユーモアに爆笑必至。
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PROGRAM/放送作品
狼の死刑宣告
ケヴィン・ベーコン主演×『ソウ』のジェームズ・ワン監督のアクション復讐劇!
幸せな家族を襲った惨劇。温和な父親が失意と悲しみから復讐の鬼へと変貌して行く様をケヴィン・ベーコンが体当たりで演じる。名作『狼よさらば』の原作者ブライアン・ガーフィールドによる同名小説の映画化。
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PROGRAM/放送作品
シー・オブ・ラブ
刑事と容疑者の女の恋。アル・パチーノ×エレン・バーキンがスリリングに魅せる、大人のサスペンス
アル・パチーノとエレン・バーキンの好演、鍵となるオールディーズの名曲「シー・オブ・ラブ」のノスタルジックなメロディ、夜のニューヨークの風景が、手に汗握るストーリーをアダルトに彩る、極上のサスペンス。
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PROGRAM/放送作品
(吹)シー・オブ・ラブ
刑事と容疑者の女の恋。アル・パチーノ×エレン・バーキンがスリリングに魅せる、大人のサスペンス
アル・パチーノとエレン・バーキンの好演、鍵となるオールディーズの名曲「シー・オブ・ラブ」のノスタルジックなメロディ、夜のニューヨークの風景が、手に汗握るストーリーをアダルトに彩る、極上のサスペンス。
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PROGRAM/放送作品
アーティスト
古き良きサイレント映画の魅力が21世紀に蘇る!映画への愛情があふれるアカデミー賞5部門受賞作
全編白黒&サイレントという古き良きスタイルを再現。トーキー移行期のハリウッド映画界をノスタルジックに描き、フランス映画では初のアカデミー作品賞に輝く。他にも主演男優賞など全5部門受賞。
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PROGRAM/放送作品
ステラ
娘のために自身の人生を犠牲にする母の愛情に涙が止まらない…歌姫ベット・ミドラー主演の感動母娘ドラマ
1925年と1937年に映画化された『ステラ・ダラス』を、2作のプロデューサーの息子がリメイク。肝っ玉母さんの強さと一人の女性としての弱さをベット・ミドラーが好演。エンディングの主題歌も涙を誘う。