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PROGRAM/放送作品
ストップ・ロス/戦火の逃亡者
『ボーイズ・ドント・クライ』のキンバリー・ピアース監督が放つ、イラク戦争がテーマの社会派映画
“ストップ・ロス”とは兵士の兵役を強制的に延長する制度のこと。『父親たちの星条旗』のライアン・フィリップら若手実力派俳優が、イラクに送られた若い米兵たちのリアルな苦悩を演じる社会派戦争ドラマ。
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COLUMN/コラム2017.11.22
ナイト・ビフォア 俺たちのメリーハングオーバー
2001年、クリスマス・イブのニューヨーク。両親を事故で失ったイーサン(ジョゼフ・ゴードン・レヴィット)を励まそうと友人のアイザック(セス・ローゲン)とクリス(アンソニー・マッキー)が集まったことから、その恒例行事は始まった。ロックフェラー・センターのクリスマス・ツリーを見物して、中華を食べ、カラオケ屋で歌いまくる三人だけのクリスマス・パーティだ。 しかし時は流れ、アイザックは出産寸前の妻を持つ弁護士、クリスはアメフト界のスターに。恒例のパーティも2015年で終了ということに決まったのだった。そんな中、相変わらず定職も持たずフラフラしているイーサンは、長年探し求めていたものを偶然ゲットする。それは選ばれた者しか招待されない秘密のクリスマス・パーティ「ナットクラッカー・ボウル(くるみ割り舞踏会)」のチケットだった。喜ぶイーサンはふたりを誘って出かけることに。ところがアイザックが持ち込んだドラッグが事態を思わぬ方向に導いていき……。 クリスマスを題材にした映画は沢山あるけど、本作『ナイト・ビフォア 俺たちのメリーハングオーバー』もその伝統を受けついだコメディだ。監督と原案は『ウォーム・ボディーズ』(13年)のジョナサン・レヴィン。彼の出世作『50/50 フィフティ・フィフティ』(11年)に出演していたジョゼフ・ゴードン・レヴィットとセス・ローゲンのリユニオン作でもある。 残るひとりのアンソニー・マッキーは『デトロイト』(17年)など、本来はシリアス路線多めの俳優だが、空飛ぶスーパーヒーロー、ファルコンを演じる「マーベル・シネマティック・ユニバース」の一編『アントマン』(15年)ではローゲンと親しいポール・ラッド扮するアントマンとユーモラスな絡みを見せており、本作でも抜群のコメディ・センスを見せている。 またヒロインのダイアナを演じるリジー・キャプランは、ジャド・アパトーが製作した伝説のテレビ番組『フリークス学園』(99〜00年)で共演して以来、ローゲンとは友人同士。ローゲン監督兼主演作『ザ・インタビュー』(14年)では同番組出身のジェームズ・フランコの相手役を務め、『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』(16年)ではジェームズの弟デイヴの相手役を演じている。 おまけにローゲンの妻役を演じるジリアン・ベルも、ローゲンの弟分ジョナ・ヒルが主演した『22ジャンプ・ストリート 』(12年)で名を挙げたコメディ女優だったりする。このため、映画全体がまるで仲間内で開かれたクリスマス・パーティのようなヴァイブスに満ちているのが印象的だ。そんなわけで本作、理屈なしで楽しめる映画ではあるのだけど、さらに楽しめるように幾つかトリビア的なチェック・ポイントを紹介しておきたい。 ひとつめは過去のクリスマス映画の傑作へのオマージュ。映画内でその種明かしをする役目を果たすのが<ブロード・シティ>の片割れとして知られる女性コメディアン、イラナ・グレイザー演じる謎の女レベッカだ。クリスマスを憎んでいる設定の彼女はこんな発言をする。 「あたしが尊敬しているのは『ホーム・アローン』の泥棒と『ダイ・ハード』のハンスよ」 前者はジョン・ヒューズが製作と脚本、クリス・コロンバスが監督を務めたキッズ・ムービーの古典で、クリスマス・シーズンにひとり自宅に取り残されながら泥棒を撃退する少年を描いたメガヒット作だ。『ナイト・ビフォア』ではマリファナを奪ったレベッカを追いかけるクリスがコケるシーン、そしてアイザックが久しぶりに手に持った携帯に着信が96件も入っていることを知ってビックリするときのポースが『ホーム・アローン』のパロディになっている。 もう一本の『ダイ・ハード』は、強盗団に占拠されたビル内でひとり立ち向かう刑事を描いたブルース・ウィリス主演のアクション大作。クリスマス・パーティの真っ只中に事件が発生する設定のため、劇中では様々なクリスマス・ソングが流れる。『ナイト・ビフォア』の劇中で三人が熱唱するランDMCのラップ・ナンバー「クリスマス・イン・ホリーズ」も元は『ダイ・ハード』で流れた曲のひとつだ。 またレベッカが尊敬する人物として挙げた<ハンス>はその強盗団のリーダーで、演じた故アラン・リックマンにとっては『ハリー・ポッター』シリーズでスネイプ先生を演じるまで代表作とされていた悪役。レベッカがビルから落ちるシーンは、ハンスの死亡シーンのまんまパロディになっている。 ついでに言うとレベッカが「あたしはグリンチなんだ」と己を喩える<グリンチ>はドクター・スースが57年に刊行した絵本『いじわるグリンチのクリスマス』 の主人公で、クリスマスが大嫌いなモンスターの名前。00年にジム・キャリー主演で映画化されているので、そちらもチェックして欲しい。 二つ目のチェック・ポイントは、イーサンがほかの二人に無理やり着せるダサい柄モノのセーター。これは<アグリー・クリスマス・セーター>と呼ばれるもので、元々おばあちゃんがプレゼントとして孫にあげるような手編みのクリスマス・セーターがルーツなのだが、『ブリジット・ジョーンズの日記』(01年)でコリン・ファースが着たあたりから再注目され、クリスマスに敢えて悪趣味なデザインのセーターを着ることが流行になったものだ。『ナイト・ビフォア』で三人がセーターの柄を他人からあまりツッコまれていないのは、こうした背景があるからだ。 三つ目のチェック・ポイントは、アイザックが着ているそのアグリー・クリスマス・セーターが示している。描かれているのは<ダビデの星>。イスラエルの国旗にも用いられているこのマークはユダヤ民族のシンボルマークでもある。クリスマスはキリストの誕生を祝うイベントなので、通常ユダヤ教徒は祝わない。代わりにこの季節、彼らは紀元前1世紀にユダヤ人がセレウコス帝国(現シリア)からエルサレムを奪回した故事を祝って<ハヌカ>と呼ばれる行事を行う(ていうか、後発のキリスト教がハヌカにぶつける形でキリストの誕生をこの時期に設定した可能性が高い)。つまりダビデの星柄のアグリー・クリスマス・セーターというのはその存在だけでギャグなのだ。 もちろんアイザックが成り行きでキリスト教会の深夜ミサに参列したり、そこで「俺たちはキリストを殺していない!」と絶叫する(キリストはユダヤ人だが、同胞に密告されて死刑になったとされている)のもギャグである。もちろんセス・ローゲン自身がユダヤ系だから、こうしたギャグが許されることを言い添えておきたい。 四つ目のポイントは豪華なゲストたち。マイリー・サイラスが本人役で「ナットクラッカー・ボウル」に登場して大ヒット曲「レッキング・ボール」を熱唱するほか、ローゲンの盟友ジェームズ・フランコが思わぬ形で<ジェームズ>役で参戦する。アイザックとやたらイチャイチャするのは、ローゲンとフランコの仲良しぶりのパブリック・イメージをデフォルメしたものだろう。 マイケル・シャノンの怪演も特筆しておきたい。『マン・オブ・スティール』(13年)のゾッド将軍や『ノクターナル・アニマルズ』(16年)の鬼刑事アンデスといった強面の役を得意とする彼が本作で演じるのは、謎めいたヤクの売人<ミスター・グリーン>。本作のストーリーの鍵を握っているのは、高校時代から三人にヤクを売り続けてきた彼なのである……といっても、そこに深い理由や哲学はないわけだけど。なぜなら本作は楽しさ最優先のパーティ・ムービーなのだから。 © 2015 Columbia Pictures Industries, Inc. and LSC Film Corporation. All Rights Reserved.
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PROGRAM/放送作品
リバー・ランズ・スルー・イット
美しい情景の中で家族の絆がまばゆく輝く、ロバート・レッドフォード&ブラッド・ピット共作の感動ドラマ
監督3作目となるロバート・レッドフォードが自身の再来と言われたブラッド・ピットを抜擢し、モンタナを舞台にフライフィッシングで結ばれた兄弟と父親の絆を、叙情的な大自然と共に描く。アカデミー撮影賞受賞作。
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COLUMN/コラム2017.01.14
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2017年2月】飯森盛良
シン・シティ1&2は短編集みたいな映画で、それぞれのエピソードはユルくつながってる。けど、時系列が映画も、原作コミックでさえもメチャクチャで、わかりづらい。そこで、時系列順で見るならこうだ!という懇切丁寧なガイドをここに発表! まず①1のブルース・ウィリス主役のエピソード前後編をセットで ↓②2のアバンタイトル、ミッキー・ロークがホームレス狩りしてる調子コイてる大学生どもをシバくくだり ↓③2のエヴァ・グリーンがファム・ファタル無双のノワールなお話 ↓④2のジョゼフ・ゴードン=レヴィット主役の前後編セット ↓⑤2ラストの、逆襲のジェシカ・アルバ ↓⑥1のミッキー・ロークが一発ヤラせてくれたマブい女の仇を討つお話 ↓⑦1のクライヴ・オーウェン主役エピソード と、いう順番なんです実は。これでもう安心ですね?2本丸ごと録画して、ぜひ2度目はこの順番で再生してみてください。当方で編集してこう流すと著作権侵害で訴えられそうなのでゴメン無理! ©2014 Maddartico Limited. All Rights Reserved.
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PROGRAM/放送作品
陪審員
[PG12相当]陪審員室で無罪を主張しないと息子を殺される!デミ・ムーア主演の異色法廷サスペンス
一般市民から選ばれた陪審員が裁判の評決を下す司法制度の綻びをテーマにした法廷サスペンス。デミ・ムーア演じるヒロインが、偽りの熱弁を振るって他の陪審員たちに無罪を印象づけていく過程に引き込まれる。
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COLUMN/コラム2014.09.01
2014年9月のシネマ・ソムリエ
■9月7日『ジェーン・エア』過去に何度も映像化、舞台化されてきたシャーロット・ブロンテの名作小説が原作。意思の強い孤児ジェーンと、ある秘密を抱えた貴族ロチェスターの愛の行方を綴る。監督は『闇の列車、光の旅』の日系米国人C・J・フクナガ。英国的な陰鬱さに満ちた田園や荒野でロケを行い、屋敷内の場面にもゴシックムードを漂わせた演出は見事。幸薄いヒロイン役がはまるM・ワシコウスカの可憐な魅力に目が釘付け! M・ファスベンダー、J・デンチという盤石の配役が実現し、一級の文芸ロマンに仕上がった。 ■9月21日『メタルヘッド』 事故で最愛の母親を亡くし、郊外の住宅街で希望なき日々を送る少年TJ。そんな彼の家に正体不明の長髪男ヘッシャーが住みつき、傍若無人の行動を繰り返していく。S・サッサー監督の型破りな長編デビュー作。人気俳優J・ゴードン=レビットが悪魔や堕天使を連想させるヘッシャーに扮し、共演のN・ポートマンが製作を兼任した。謎の怪人ヘッシャーの“荒療治”が、喪失の痛みを負った少年とその家族を再生させていく物語が、実にユニークで刺激的。観る者の心を震わす寓話的なドラマである。 『ジェーン・エア』© RUBY FILMS (JANE EYRE) LTD./THE BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2011. 『メタルヘッド』© 2010 Hesher Productions, LLC.
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PROGRAM/放送作品
メタルヘッド
ハリウッド期待の新鋭がジョセフ・ゴードン=レヴィットを迎えて描く、過激な異色ヒューマンドラマ
『(500)日のサマー』でナイーブな青年を演じたジョセフ・ゴードン=レヴィットが一転、過激なメタル野郎を演じた異色ヒューマンドラマ。監督は本作がデビュー作のスペンサー・サッサー。共演にナタリー・ポートマン。
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PROGRAM/放送作品
(吹)LOOPER/ルーパー
[PG12]暗殺のターゲットは30年後の自分!前代未聞の死闘によって運命がループするSFアクション
現代と未来の自分が戦うという斬新なタイムトラベル・サスペンスを、巧妙な伏線を絡めた運命のループによって描き出す。空中に浮遊するバイクなど、レトロフューチャーなガジェットのデザインセンスも抜群。
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PROGRAM/放送作品
LOOPER/ルーパー
[PG12]暗殺のターゲットは30年後の自分!前代未聞の死闘によって運命がループするSFアクション
現代と未来の自分が戦うという斬新なタイムトラベル・サスペンスを、巧妙な伏線を絡めた運命のループによって描き出す。空中に浮遊するバイクなど、レトロフューチャーなガジェットのデザインセンスも抜群。
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シン・シティ 復讐の女神
[R15+]罪の街に再び血の雨が!ロバート・ロドリゲス&フランク・ミラーが放つ衝撃バイオレンス続編
フランク・ミラーがロバート・ロドリゲスと再び組み、自身の人気グラフィックノベルをスタイリッシュに映画化。映画のために書き下ろした2編を含む4つのエピソードを重ね、壮絶なバイオレンスで復讐劇を織りなす。