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PROGRAM/放送作品
デーヴ
ケヴィン・クラインが一人二役を見事に演じきった、アイヴァン・ライトマン監督の心温まる快作
I・ライトマン(「ゴーストバスターズ」)の演出が見事なハート・ウォーミング・コメディ。オリバー・ストーンなど各界著名人が本人役で出演しているのも見逃せない。93年度アカデミー脚本賞ノミネート。
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COLUMN/コラム2014.06.03
映画の中のリゾートガイド
■『マンマ・ミーア!』 『マンマ・ミーア!』は、伝説のポップグループABBAの大ヒットナンバーでつづられた、最高にハートフルなミュージカル映画!結婚式を目前に控えた20歳の娘・ソフィと、メリル・ストリープ演じる母親のドナ、そして父親を名乗る3人の男性が繰り広げる騒動を描いた作品です。 舞台は、ギリシャの架空の小島・カロカイリ島。撮影の多くはエーゲ海に浮かぶ美しいリゾート地・スコペロス島で行われました。澄み切った海と白い砂、松やオリーブの木にいだかれたこの美しい島は、隠れ家的なリゾートとして、世界中の人々に愛されている場所。ソフィや婚約者のスカイたちが砂浜で激しく踊るシーン、ドナの親友・ターニャと島の若者のダンスシーンなど、美しい海辺の場面が撮られたのは、島の西側にあるカスタニビーチ。透明な海に浮かぶ印象的な桟橋は、撮影時に特別に作られたということです。ギリシャの青い空と海、そしてさんさんと降り注ぐ明るい太陽の下で繰り広げられる名シーンの数々は、見ているだけでハッピーな気分になれること請け合いです! ※『マンマ・ミーア!』桟橋シーン ※スコペロス島の風景 ▼「スコペロス島」プチ情報スコペロス島は、エーゲ海北西部のスポラデス諸島にあるギリシャの島。スコペロスはギリシャ語で「岩」の意味だが、肥沃な土地で緑も多く、アーモンドの産地として知られている。島内には350もの教会が点在している。 ▼アクセス方法日本からは、ヨーロッパの都市を経由してアテネへ向かい、国内線でスキアトス島へ。スキアトス島からスコペロス島へは船で1時間。(ほかに、ヨーロッパの都市からスキアトス島への直行便もある)ギリシャ中央に位置する港町・ヴォロスからスコペロス島へは船で2時間ほど。 ■『食べて、祈って、恋をして』 『食べて、祈って、恋をして』は、ジャーナリストとして活躍するヒロインが、離婚と失恋の後に、自分を見つめ直すために出かけた旅の日々を描いた作品です。 おいしい料理を堪能したイタリア、ヨガと瞑想に励んだインド…そしてジュリア・ロバーツ演じる主人公のリズが旅の最後に訪れたのが、「神々の島」と呼ばれるインドネシアのバリ島。彼女が過ごしたのが、バリ島の文化の中心地でもある山あいのリゾート地・ウブドです。ウブドでは稲作が盛んで、あちこちで青々とした美しいライステラス(棚田)を見ることができます。さらにはジュリアが颯爽と自転車で通り抜けるヤシの林、野生の猿が200匹も生息するという自然保護区「モンキーフォレスト」など、あふれる豊かな自然が人々を癒してくれるんです。パワフルなウブドの生活を肌で感じたければ、村のランドマーク、お土産や雑貨が揃う「パサール・ウブド」もはずせません! 見ているだけでリゾート地・バリ島の空気を満喫出来る、オススメの一本です! ※『食べて、祈って、恋をして』美しいライステラスシーン ※バリ島 ▼「ウブド」プチ情報ウブドは、バリ島中部にある古くからのリゾート地であり、バリ文化の中心地。ガムラン、バリ舞踊、バリ絵画、木彫り、石彫り、銀細工など、あらゆるバリの芸能・芸術を堪能出来る。豊かな自然でも知られ、素朴な田園風景や渓谷も大きな魅力。 ▼アクセス方法日本からはバリ島・デンパサール国際空港へ。空港から車で1時間。南部のリゾートエリアのクタまで車で1時間。さらにヌサドゥアから車で1時間半。 ■『黒いオルフェ』 『黒いオルフェ』は、ギリシャ神話の悲劇「オルフェウス伝説」を、現代のブラジルによみがえらせ、カンヌ国際映画祭でグランプリに輝いた名作です。舞台は、今年2014年、サッカーワールドカップが開催される情熱の街・ブラジルのリオデジャネイロ。作品では、この地で行われる世界最大の真夏の祭典・リオのカーニバルを軸での出来事が描かれています。 カーニバルは世界各地で行われていますが、その中でリオのカーニバルはもっとも熱狂的といわれています。年に一回、2月から3月上旬、土曜日から火曜日にかけての4日間にわたって繰り広げられるこのカーニバルには、世界中から観光客が押し寄せます。お目当ては、ほかでは体験できないダイナミックな音楽とリズム、そして華やかな衣装であふれるパレード!この作品では、随所に実際のカーニバルの映像が使われ、サンバのリズムに合わせて歌い、踊る人々の熱気がスクリーンから伝わってきます。地球の裏側で行われる華麗なカーニバルの気分を楽しむにはもってこいの映画です。 ※『黒いオルフェ』リオのカーニバルシーン ※リオのカーニバル ▼「リオデジャネイロ」プチ情報リオ・デ・ジャネイロは、サン・パウロに次ぐブラジル第二の都市。華やかなカーニバル、ビーチリゾート、世界三大美港のひとつと言われるグアナバラ湾の景観などで知られる観光地。2014年のサッカーワールドカップ、2016年の夏季オリンピックの開催地にも選ばれた。 ▼アクセス方法日本からはアメリカやカナダ、ヨーロッパの都市を経由してリオデジャネイロ国際空港へ。所要時間は25〜30時間ほど。 ■『マレーナ』 『マレーナ』は、第二次大戦中のシチリア島を舞台に、悲劇的な運命をたどる女性・マレーナの生き様を、彼女に恋する少年の目を通して描いた人間ドラマです。撮影の多くが行われたのは、地中海のリゾート・シチリア島にあるシラクーサ。美しいリゾート地として知られると同時に、3000年以上の歴史を持つ古都の魅力も持ち合わせています。随所に見られるギリシャ・ローマ時代の遺跡の多くは、2005年、世界遺産にも登録されました。シラクーサは、大きな橋をはさんで、新市街と旧市街のオルティージャに分かれています。オルティージャは、町の発祥の地といわれ、石造りの建物が立ち並ぶ風情あふれる場所です。オルティージャの中心にあるのが、街のシンボル・ドゥオーモ広場です。バロック様式の荘厳なドゥオーモが見下ろすこの広場は、少年がモニカ・ベルッチ演じるマレーナの思い出を心に刻み付ける印象的な場所として登場します。ゆったりとした時間が流れるロマンチックなリゾート・シラクーサを、作品を通じて味わってみては? ※『マレーナ』のワンシーン ※シラクーサ ドゥオーモ広場 ▼「シラクーサ」プチ情報シラクーサは、イタリアのシチリア島南東部に位置する都市。古代ギリシャ時代にアテネと共に繁栄を誇ったと言われ、数学者アルキメデスの生地でもある。太宰治の『走れメロス』の舞台としても知られる。ギリシャ・ローマ時代の遺跡が数多く残り、世界遺産にも認定された。 ▼アクセス方法日本からはローマ、ミラノ経由でシチリア島のカターニャ空港へ。空港からシラクーサへはバスで1時間20分ほど。 ■『フレンチ・キス(1995)』 『フレンチ・キス(1995)』は、旅先で恋に落ちた婚約者を追いかけて、フランスをめぐるアメリカ人女性を描いたロマンチック・コメディです。メグ・ライアン演じる主人公・ケイトが、詐欺師のリュックと一緒に婚約者を追いかけた先は、南仏のカンヌ。国際映画祭が開催される街としても世界的に知られています。カンヌをふくむ地中海に面した一帯は「コート・ダジュール」=「紺碧海岸」と呼ばれ、その名の通り、紺碧の海に明るい太陽がふりそそぐ、ヨーロッパ随一のリゾート地!ケイトが大騒動を巻き起こすのが、カンヌの中心にそびえ立つセレブ御用達の豪華なリゾートホテル、インターコンチネンタル・カールトン・カンヌ。映画祭の開催期間中は著名な映画人がこぞって宿泊するとか。美しい建物とビーチ。その明るく開放的な空間が、ケイトとリュックの距離を急速に縮める大きな役割を果たしていると言えそうです。恋も実る憧れのリゾート、コート・ダジュール。あなたもぜひ一度、映画で体験してください。 ※『フレンチ・キス(1995)』様子を伺うメグ・ライアン ※コート・ダジュール ▼「カンヌ」プチ情報カンヌは、フランス南東部の地中海に面する都市のひとつ。もともとは小さな漁港だったが、今ではヨーロッパ有数のリゾート地として知られる。毎年5月のカンヌ国際映画祭の開催地として世界的に有名。 ▼アクセス方法日本からは、ヨーロッパの都市を経由してニース・コート・ダジュール国際空港へ。空港からカンヌへは車で1時間程度。 ■『太陽がいっぱい』 『太陽がいっぱい』は、アラン・ドロン演じる貧しい青年・トムが大富豪の放蕩息子・フィリップをねたんで犯罪を計画、彼になりすまして財産を奪おうと画策するサスペンス映画です。フィリップが住むというモンジベロは架空の町。撮影の多くは、ナポリ湾に浮かぶイスキア島で行われました。イスキア島は、青い海と輝く太陽、そしてリラックスを求める人々でにぎわう大人気のリゾート地です。この島に来たらはずせないのが、地中海の豊かな自然を満喫できるクルージング!トムとフィリップもヨットで美しい海へと繰り出しますが、眩しく明るい陽光と、その下で行われる恐ろしい犯罪が、見事な対比を生み出しています。魚市場の場面は、「ナポリを見て死ね」と言われるほど風光明媚な港町・ナポリで撮影されています。人々の活気と彩りに満ちた市場で、アラン・ドロンの持つ影と、憂いを帯びた美しさが際立つ名シーンが生まれました。スリリングな犯罪と一緒に味わう地中海の明るい大自然、いつもとひと味違うリゾート体験ができるのでは? ※『太陽がいっぱい』ヨットのワンシーン ※イスキア島 ▼「イスキア島」プチ情報イスキア島は、イタリア・ナポリ湾内で一番大きな島。火山活動で出来た島で、別名「緑の島」と呼ばれるほど自然が豊か。至る所にわく温泉でのんびりできるほか、ビーチも楽しめる人気のリゾート地。 ▼アクセス方法日本からは、ローマやミラノ経由でナポリ・カポディキーノ空港へ。ナポリ港からイスキア島へは高速船で50分ほど。 『マンマ・ミーア!』© 2008 Universal Studios. All Rights Reserved.『食べて、祈って、恋をして』© 2010 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.『黒いオルフェ』ORFEU NEGRO ©1959 Dispat Film. All Rights Reserved.『マレーナ』© 2000 Medusa Film spa—Roma『フレンチ・キス(1995)』FRENCH KISS ©1995 ORION PICTURES CORPORATION. All Rights Reserved『太陽がいっぱい』© ROBERT ET RAYMOND HAKIM PRO. / Plaza Production International / Comstock Group
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PROGRAM/放送作品
海辺の家
家造りとともに再生していく家族の絆。家が持つ本当の意味を教える感動ドラマ
余命4ヵ月と知らされた建築家が、自分の家を建て直すことで家族や人生を見つめ直していく感動ドラマ。人生のどん底から希望を見出す父親をK・クラインが、思春期の息子をH・クリステンセンが情感たっぷりに好演。
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COLUMN/コラム2014.03.31
映画の中のパリガイド
■『パリの恋人』 パリでファッションモデルになった女性の恋物語をオードリー・ヘプバーン主演で描くミュージカルロマンス。カルーゼル凱旋門、ルーブル美術館など名所を紹介するシーンは、当時のパリの雰囲気が味わえます。そして、ジバンシィの衣装に身を包んだオードリーが美しい!パリという舞台が、彼女の魅力をさらに引き出しています。また、パリの北・シャンティイ近くにあるシャトー・レーヌ・ブランシュをバックに、アステアとヘプバーンがダンスナンバー”He Loves and She Loves”を踊るシーンは、要チェックです。 ※『パリの恋人』ルーブル美術館でのワンシーン ※ルーブル美術館の夜景 ■『麗しのサブリナ』 大富豪の兄弟と美しく変身した女性が繰り広げるオードリー・ヘプバーン主演のラブロマンス。ヘプバーン演じる主人公のサブリナは失恋のキズを癒すため、パリの有名な料理学校へ留学します。その舞台となったのが、100年以上にわたりフランス料理の伝統と技術を世界中に伝えている料理学校「ル・コルドン・ブルー」です。この留学を終え、洗練された女性に成長したヘプバーンの姿は、思わず見とれてしまいますのでご注意を! ■『赤い風車』 パリのキャバレーで夜ごと踊り子たちを描き続ける画家アンリ・ド・トゥールーズ・ロートレックの過酷な運命を描いた伝記映画。舞台となったギャバレー「ムーラン・ルージュ」は、フランス語で「赤い風車」という意味で、赤い風車が印象的な実在するお店です。このキャバレーはパリで万国博覧会が開かれ、パリが世界の文化の中心となった1889年にモンマルトルで誕生しました。創業から100年以上たった今も営業を続けています。夜な夜な繰り広げられているフレンチ・カンカンなどの華麗なショーを、映画を通して是非お楽しみください! ※『赤い風車』ムーランルージュでのショーシーン ※『ムーラン・ルージュ』の赤い風車 ■『死刑台のエレベーター』 完全犯罪をくわだてた不倫関係にあるカップルが、欲望の果てに運命を狂わせていくサスペンス映画。殺人を犯した後にエレベーターに閉じ込められてしまった彼を探して、夜のシャンゼリゼ通りをジャンヌ・モロー演じる人妻・フロランスがさまよい歩きます。凱旋門からコンコルド広場へとのびる大通りとして美しい景観で有名ですが、そんなシャンゼリゼ通りの華やかさと対照的なフロランスの姿は、彼女の心の内を浮かび上がらせた名シーンです。 ※ジャンヌ・モロー演じる人妻・フロランス ※シャンゼリゼ通り ■『フレンチ・キス』 フランス美人と恋仲になってしまった婚約者を奪い返すべく、パリを訪れたアメリカ人女性を描いた、メグ・ライアン主演のロマンティック・コメディ。パリに着いた主人公が婚約者に会うために訪れたのが、シャンゼリゼ通りにある「ホテル・ジョルジュ・サンク」。この名の由来は、1928年の創業当時、フランスと良好な関係にあったイギリスの国王・ジョージ5世からとったそうです。現在は「フォーシーズンズホテル・ジョルジュ・サンク・パリ」と名前を変え、パリを訪れる誰もが一度は訪れたい憧れの豪華ホテルのひとつです。映画を通して、この豪華ホテルを訪れてみては? ※『フレンチ・キス』ホテルで途方に暮れるメグ・ライアン 『パリの恋人』TM & COPYRIGHT © 2014 BY PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.『麗しのサブリナ』TM & Copyright © 2014 by Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.『赤い風車』©ITV plc (Granada International)『死刑台のエレベーター』© 1958 Nouvelles Editions de Films『フレンチ・キス』FRENCH KISS ©1995 ORION PICTURES CORPORATION. All Rights Reserved
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PROGRAM/放送作品
シルバラード
魂の故郷シルバラードを死守するため、腕利きのガンマン4人が悪を討つ!傑作西部劇!
抜き撃ちペイドン、早撃ちエメット、2丁拳銃のジェイク、ライフルのマル!4人の名手が華麗なガン・アクションでシルバラードの町を救う、ローレンス・カスダン監督渾身の超大作西部劇!
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COLUMN/コラム2009.09.18
たしかに地味かもしれません・・・。でも観てもらいたい『海辺の家』
ある人は野球に、ある人はマラソンに、映画『海辺の家』はそれを家にたとえた物語である。今作ほど家族ドラマという言葉がしっくりくる作品も珍しい。突如、長年勤めてきた建築事務所をクビになり、さらにその当日、癌で余命幾ばくもないという告知を受けるジョージ(ケヴィン・クライン)。ジョージと別れ、今は新しい夫と暮らすロビン(クリスティン・スコット・トーマス)。ロビンに引き取られ、新しい父と一緒に暮らしてはいるものの、パンクとドラッグにのめり込み、ろくに口も聞かないジョージの息子サム(ヘイデン・クリステンセン)。時を経て心が離れ、現実的にも距離を置いていた家族の絆。ジョージは病気をきっかけにそれを取り戻そうとするのである。そのためにジョージは、長年の夢だった海辺に建つ我が家を建て直すことを決意する。言うまでもないことだが、それは彼にとって家族の絆、そして残り少ない人生をもう一度新たに築くことも意味していた。反抗する息子に、この夏だけは一緒にいろと無理矢理手伝わせ、自分の体にも鞭打ちつつ、家を完成に近づけてゆくジョージ。最初は何も手伝わなかったサムもやがて心を開き、家作りに打ち込んでゆく。その姿を見て、ロビンは再びジョージに心を寄り添わせてゆく。正直なところ『海辺の家』はこのようにメロドラマ的であり、ありふれたものであり、目新しい部分はほとんどない。だからこそ、僕は作品を観たあと、取立てて新鮮さのない映画が、どうしてこうも上質な人間ドラマに変貌(あえて変貌と書きたい)したのかを考えることになった。僕が思うに、その理由は『海辺の家』が泣かせどころを意識的かつ徹底的に外しているからではないだろうか。まだ観たことのない方が今作のストーリーを人づてに聞いたとき、僕と同じように「メロドラマ的」で「ありふれていて」「目新しくない」と感じる人は少なくないと思う。しかし幸か不幸か、実際のところ『海辺の家』は手軽な感動が味わえる物語でもなければ、安易に「癒し」を与えるわけでもなく、むしろその対極にある映画である。 その意味は、ケヴィン・クラインとヘイデン・クリステンセンの演技を見れば分かる。ヘイデン・クリステンセンはパンク好き、ドラッグ好きという定番の不良を演じながら、内側に青年期特有の繊細さ、苛立ち、サムが本来持っているであろう優しさを感じさせる。しかしここで大事なのは、あくまでそれらが内側にうっすらと見えることだ。わざわざ説明する場面はほとんどない。ケヴィン・クラインも同じ。物語上、どうしてもセンチメンタルに転びそうなところは演技を抑えてそれを濁し、容易な感動を与えることを徹底的に避けている。あと一言説明してしまったら、演技があと少し大げさだったり過剰だったりしたら、観客の感情が一気にスリップして冷めてしまうところを、『海辺の家』はぎりぎりのところで踏みとどまる。絶妙のさじ加減、というほかない。ラストシーンでも手抜きがない。こういった人間ドラマの(そのなかでも駄作の)場合、最後は気が緩むのか、どうしても説明的で感傷的になり、誰もが予想するシーンをそのまま映像にしがちになる。ところが『海辺の家』のラストシーンでは役者達の表情を見せず、美しい風景を映しながら、彼らの話だけが聞こえてくる方法をとっている。これも感傷的なシーンを徹底して外すという『海辺の家』ルールに基づいている気がしてならない。自分が考えていたり、相手が感じているであろうことを、わざわざ言葉にすると興ざめすることが多々あるが、『海辺の家』はそのあたりのバランス感覚がとりわけ演技面で素晴らしく、地味ではあるけれど、静かに、確かに深い余韻を残す一本になった。「なんかベタそうな映画だなあ」と思っている方(僕もそうでした)は、だまされたと思って、秋の夜長に一度ご覧下さい。ヘイデン・クリステンセンがなぜ『スター・ウォーズ』のアナキンに大抜擢されたのかがわかりますから。(奥田高大) ©2001 New Line Productions,Inc.
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PROGRAM/放送作品
ワンダとダイヤと優しい奴ら
恋人もダイヤモンドも手に入れろ!女盗賊ワンダと仲間たちの爆笑ドタバタ・コメディ!
『モンティ・パイソン』の爆笑王ジョン・クリーズが主演し脚本も手がけた、いかにも英国流のお洒落なコメディ!『トゥルーライズ』のジェイミー・リー・カーティスがお色気ヒロインを担当。
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PROGRAM/放送作品
(吹)ワンダとダイヤと優しい奴ら
恋人もダイヤモンドも手に入れろ!女盗賊ワンダと仲間たちの爆笑ドタバタ・コメディ!
『モンティ・パイソン』の爆笑王ジョン・クリーズが主演し脚本も手がけた、いかにも英国流のお洒落なコメディ!『トゥルーライズ』のジェイミー・リー・カーティスをお色気ヒロインを担当。
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PROGRAM/放送作品
遠い夜明け
アパルトヘイトに立ち向かった黒人運動家と白人新聞記者、実在の人物に基づいた魂を揺さぶる物語
監督は、『ガンジー』でも社会派の人間ドラマを作り出しアカデミー賞を受賞したリチャード・アッテンボロー。自らの信じる理想の社会を追い求める黒人活動家を、若きデンゼル・ワシントンが演じている。
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PROGRAM/放送作品
(吹)シルバラード
魂の故郷シルバラードを死守するため、腕利きのガンマン4人が悪を討つ!傑作西部劇!
抜き撃ちペイドン、早撃ちエメット、2丁拳銃のジェイク、ライフルのマル!4人の名手が華麗なガン・アクションでシルバラードの町を救う、ローレンス・カスダン監督渾身の超大作西部劇!