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PROGRAM/放送作品
泣かないで
クリスティ・マクニコル好演。酒で人生を誤った母と大人になりかけの娘の友情を描くホームドラマ
劇作家ニール・サイモンが、自らの舞台を自らの製作・脚本で映画化。主演を務めるのは妻のマーシャ・メイソン。日本でも人気だったアイドル女優クリスティ・マクニコルや、若き日のケヴィン・ベーコンの好演も光る。
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COLUMN/コラム2014.12.04
【未DVD化】思い出の2大アイドル競演映画は、舞台裏もおもしろネタ満載!?〜DVD未発売『リトル・ダーリング』
ストーリーを改めて精査する前に、2人がロケで合流するまでのプロセスと撮影中のきな臭いエピソードを、やはり紹介しないわけにはいかない。 まず、テイタムはこの映画に出演する前の1973年、父親のライアン・オニールと共演した『ペーパー・ムーン』で史上最年少の10歳でアカデミー助演女優賞を受賞後、『がんばれ!ベアーズ』(76)の豪腕ピッチャー役で名実共にトップアイドルの座をゲット。そして、同じ役を彼女と奪い合ったのが、何と奇遇にもクリスティ・マクニコルだった。『リトル・ダーリング』が公開された当時、ファンの間でまことしやかに囁かれた噂話がある。それは、当初、劇中で不良少女ぶりを炸裂させるエンジェル役をオファーされたテイタムが、ミスキャストを承知でお嬢様のフェリス役をチョイスしたという"わがまま伝説"。クリスティが映画女優としては一歩先を行くテイタムの希望を渋々受け容れたことは想定でき、その後、しばらくこの噂話は事実として語り継がれることになる。 ところが、事実はその反対だったという説もある。映画サイトのIMDbによると、映画が公開された1980年3月発売の芸能誌"ピープル"が、フェリス役を最初にオファーされたのはクリスティの方で、彼女がそれを断り、あえてエンジェル役を選択したことを伝えているのだ。理由として挙げられているのは、当時、クリスティは高視聴率ドラマ『ファミリー 愛の肖像』(76〜80)にレギュラー出演して高い認知度を誇っていたからというもの。オスカー女優か?TVのアイドルか?それは現役最高峰の演技派女優、メリル・ストリープと、TVのトークショーで天文学的なギャラを稼いだオプラ・ウィンフリーの比較論にまで繋がる、アメリカ・ショービズ界の永遠のテーマかも知れない。 とりあえず『リトル・ダーリング』が無事にクランクインしてからも、テイタムとクリスティの間には色々あったようだ。エンジェルは物語の最初から最後までタバコを吹かし続けるのだが、それまでタバコを吸ったことがなかったクリスティ(当時17歳)にタバコの味を教えたのはテイタム(当時16歳。何しろ彼女は9歳で出演した『ペーパー・ムーン』ですでにチェーンスモーカー役を演じているのだ。アカデミー協会、倫理的にどうなの!?) で、以来、クリスティは私生活でもタバコを手放せない体になってしまったとか。 しかし、撮影中、派手に問題を起こしたのはクリスティの方で、ロケの合間には退屈しのぎに車を飛ばしてカーブを曲がりきれず、ロケ地、ジョージア州マディソン郡の草むらにドーナツ状の跡をつけて警察沙汰にもなっている。その際、クリスティの実母が『ドラッグをやってなかっただけまし』と言い放ったことや、テイタムとクリスティが宣伝用にツーショット写真を撮る際、位置取りで揉めたという話も記録に残っている。どれもこれもゴシップ好きには堪えられない美味しい話ばかりだ。 映画自体も単純にアイドル映画としてカテゴライズすることは憚られる、けっこう意味を持った作品に仕上がっている。物語の舞台は各地から女子たちが集まってくるひと夏のサマーキャンプ。キャンプ場に向かう車中に、母子家庭で育った下町生まれのエンジェルと、対照的に山の手育ちのお嬢様、フェリスがいる。2人は共に15歳。偶然バスで隣り合わせになった時からソリが合わず、何かとぶつかり合う2人がどちらも処女であることがバレると、すでに14歳でセックスを知ったと豪語するおませな少女、シンダーが突如悪巧みを思い付く。エンジェルとフェリス、どちらが先に処女を捨てるか?全員で賭けをしようというのだ。その辺には特に興味津々の少女たちが思わず手を挙げたのは言うまでもない。そこから、ライバル2人の"ロスト・ヴァージン作戦"がスタートする。 1980年代当時も今も、男子の童貞喪失ものは枚挙に暇がない。1950年代のフロリダでセックスのことしか頭にない男子高校生の行状を描く『ポーキーズ』(81)やタイトルもずばり『初体験/リッジモント・ハイ』(82)、また、プロムを童貞喪失のタイムリミットに設定した男子の焦りを綴る『アメリカン・バイ』(99)、そして、物悲しくも可笑しい『40歳の童貞男』(05)まで、まるで、映画史に"童貞喪失映画"というジャンルが確立されているかのようだ。実は確立されていたりして。逆に、女子のヴァージン喪失映画は極めて稀だ。そこに、『リトル・ダーリング』は果敢にも挑戦している。 エンジェルが湖の反対側でキャンプを張るイケメン男子のランディ(これが映画デビューして2作目のマット・ディロン)に狙いを定め、その目的を隠すことなくアプローチする一方で、フェリスはお嬢様転じて肉食系と化し、キャンプ場の体育コーチ、キャラハンに体当たりをかます。その間、女子グループはエンジェルが運転するスクールバスでキャンプ場を抜け出し、公衆男子トイレに潜入して自動販売機からコンドームを大量に入手。勿論、目的はエンジェルとフェリスの"その時"のためだ。また、彼女たちは湖の向こう側で全裸になって泳ぐ男子の体を望遠鏡で視姦したりもする。それらの行動は童貞喪失映画ではお馴染みの光景。その逆バージョンを、このようにあっけらかんと、まして、1980年にやってしまっていることの意味は、フェミニズム的観点から鑑みても特筆すべきではないだろうか。 そして、エンジェルとフェリスは処女を捨てられたのか、どうか。物語の着地点は、大人になることを急いではいけない。また、同時に、セックスには必然性、つまり愛が伴わなくてはいけない。その2点に尽きる。これは、かつて乱発された童貞喪失映画がスルーしてきた、ヒロイン映画独特の普遍的で大人びた結論と言わざるを得ない。 最後に、『リトル・ダーリング』がDVD未リリース作品としても貴重であることを付け加えておこう。と言うのも、オリジナルの映画にはお馴染みのヒットソングが何曲かフィーチャーされているのだが、ハリウッドでは珍しく版権の処理過程に問題があったらしく、作品がビデオカセットとレーザーディスク化された際、それらの曲は削除され、各々の場面にマッチする他の適当な音楽に差し替えられたという。カットされたのは、スーパートランプの"スクール"、ジョン・レノンの"オー・マイ・ラブ"、そして、エンドロールにかかるベラミー・ブラザーズの"レッツ・ユア・ラブ・フロウ"の3曲。つまり、今回ザ・シネマ解放区ではオリジナルの名曲入り『リトル・ダーリング』が幸運にも鑑賞できるというわけだ!!■
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PROGRAM/放送作品
リトル・ダーリング
先にロスト・バージンするのはどっち!? テイタム・オニールとクリスティ・マクニコルW主演のエッチな青春ドラマ
ロスト・バージン競争を描く、ちょっとエッチな青春ドラマ。主演の2人テイタムとマクニコルのアイドル的人気が本作によって日本でも爆発した。若き日の細すぎるマット・ディロンにも注目したい。
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COLUMN/コラム2014.05.01
【未DVD化】80年代アイドル、クリスティ・マクニコルの好演が光る、舞台原作の未DVD化作品
系列的には先行するジョディ・フォスターと同じボーイッシュ系に属するクリスティが、日本でブレイクスルーするきっかけになったのは『リトル・ダーリング』(80)。同系列のトップアイドルだったテイタム・オニールがタイプキャストを嫌ってスルーした不良娘役を振られたクリスティは、少女たちが集まるサマー・キャンプで終始お嬢様然として振る舞う相手役のテイタムを、皮肉にも、完全喰い。外見はタバコが手放せない不良少女が、内側には女の子らしい繊細さを隠し持つ捻れたキャラクターは、以来、彼女の持ち役になり、翌81年に出演した『泣かないで』でも物語の"緩和剤"として大いに効果を発揮している。 まず、これがDVD未リリースなんて意外。1980年代にブロードウェーとハリウッドの架け橋であり続けた人気劇作家、ニール・サイモンが、当時の妻で女優のマーシャ・メイソンを主役に、自身のヒット舞台劇を脚色した演劇ファンにも映画ファンにとってもフレンドリーな一作なのに、なぜ? まあ、その理由はさておき、サイモンによるオリジナルの舞台劇『The Gingerbread Lady』は、彼が往年の大女優、ジュディ・ガーランドにインスパイアされて書き綴った、女優としての才能に恵まれながら自滅的な生活を続けるダメな母親の再生劇。舞台では『レッズ』(81)でアカデミー賞に輝いたモーリーン・ステープルトンが演じてトニー賞を獲ったこの役を、映画では演技派の代名詞でもあったメイソンが演じて4度目のオスカー候補になっている。それは、彼女がサイモン脚色による作品でオスカー候補になった3本目で最後の作品。映画はサイモンの舞台的な展開力が秀逸で、冒頭から字幕では追い切れないスピードで練り上げられた台詞が次々と連打される。 アルコール依存症のリハビリ施設で6年間の禁欲生活に耐え抜いたメイソン演じるヒロイン、ジョージアに、いよいよ退院の日が訪れる。彼女を迎えにやって来るのはショーン・ハケット演じる親友のトビーだ。セレブライフをエンジョイする有閑マダムのトビーは、舞台女優として活躍するジョージアの良き理解者である。そして、ニューヨークにあるジョージアのアパートでウェルカムディナーを作って待機しているのは、同じく親友の舞台俳優、ジミー。ジェームズ・ココが若干粘つく台詞回しで演じるジミーは、食材を運んできたデリバリーボーイに指摘されるほど、誰が見ても分かり易い中年のゲイである。こうして、アルコール依存から一応生還したジョージアと、実は彼女と同レベルの深刻なメイク依存(厚塗りしていないと不安で仕方がない)のトビーにゲイのジミーが加わり、自虐的で辛辣な会話の場が久々にセッティングされる。堰を切ったようにきついジョークを飛ばし合う女2人に対して、ジミーが「あんたたちの会話はセックスの次に面白いわ」と言い放ったり、二重顎をさすりながら「オードリー・ヘプバーンの首が欲しい」と呟いたり、サイモンの舞台的な、ある意味一発ギャグ的な台詞は一旦収録して再生したいほど。聞き逃すのはもったいない。登場人物が散々喋り倒した挙げ句、ドアの外へ消えて行く演出も、舞台的でそつがない。 ところが、そんな雰囲気が一変する。そこら中に充満する演技過多なムードが、クリスティ・マクニコル演じるジョージアの一人娘、ポリーが画面に現れた途端、映画的なそれにシフトする。ポリーはすでにジョージアと離婚している父親の下に引き取られた身ながら、許可を得て1年限定で母娘水入らずの生活を送るべく退院を心待ちにしていたのだ。自分の弱さが原因で手放すことになった娘に対する罪悪感と、今更一緒には住めないという拒絶感から二の足を踏むジョージアをすべて理解した上で受け止めようとするポリーの成熟度を、クリスティは佇まいだけで体現。他の大人たち同様、ポリーの台詞も少なくはないのだが、クリスティは脚本の行間を表情やニュアンスで埋めていく。彼女の抑制された演技は、やがて、様々なトラブルが重なって再び酒に手を出してしまうジョージアを思いっきり詰るシーンで逆方向に振れる。目に一杯涙を溜めて「もうママの事情なんてたくさん!」と言い放つ場面は、クリスティと一緒にわがままな母親に耐えてきた観客の心まで、一緒に解き放ってくれるのだ。 『リトル・ダーリング』の前にTVドラマ『ファミリー/愛の肖像』(1979年4月から東京12チャンネル・現テレビ東京で放映)で5人家族の個性的な次女、レティシアを演じた経験上、クリスティはアンサンブルで映える演技というものを若くして会得していたのかも知れない。サイモンのキャスティングがそれを見込んでのことだったかどうかは不明だが、『泣かないで』に於けるクリスティの演技は気丈さと繊細さを併せ持った、やはり彼女ならではの個性に裏打ちされたものだ。なのに、アカデミー会員は1982年のアカデミー主演女優賞候補にメイソンを、助演女優賞候補にショーン・ハケットを、助演男優賞候補にジェームズ・ココ(ラジー賞も同時受賞)を選んだものの、クリスティだけは候補の枠外へと押しやった。オスカーは分かり易い熱演がお好みなのだ。代わりに、クリスティは同年のヤング・アーティスト・アワードをちゃっかり受賞しているけれど。 劇中には他にもチェックポイントが幾つかある。ジョージアとポリーがショッピングに出かけるシーンで2人をナンパしてくる大学生の片割れは、『フットルース』(84)でメジャーになる前のケヴィン・ベーコン。台詞の中にウッディ・アレンの『マンハッタン』(79)や、ブロードウェーでロングラン公演6年目に差し掛かった『コーラスライン』が出てくるところは、いかにも時代である。また、ジョージアと元恋人の劇作家、デヴィッドが再会するレストラン、JOE ALLENは、物語のニューヨーク西46番街にあるステーキが美味しい老舗レストラン。一般客に混じって公演後に夕食をとる舞台関係者たちの姿を度々見かける有名店だ。 さて、その後のクリスティはどうなったか? 『泣かないで』の後、デニス・クエイド扮する兄とアメリカを旅する『さよならジョージア』(81)、社会派サスペンス『ホワイト・ドッグ』(81)、荒唐無稽な海賊映画『パイレーツ・ムービー』(82)、純愛映画『クリスティ・マクニコルの白いロマンス』(84)と、立て続けに主演作が公開されたがどれも評価はイマイチで、やがて、1998年のTVドラマを最後に芸能界から身を引いてしまう。彼女が久しぶりに脚光を浴びたのは2012年のこと。当時49歳のクリスティはゲイであることをカミングアウトしたのだ。本人はその理由を「同性愛であるがために差別される子供たちを自分がカミングアウトすることで助けたい」と説明。その潔さ、実直さは、かつて女優として確立したイメージと何ら変わらないことを証明してみせた。そんな彼女の今を知った上で観ると『泣かないで』のポリー役は否が応でも味わいが深くなる。■ 1981 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
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PROGRAM/放送作品
(吹)リトル・ダーリング
先にロスト・バージンするのはどっち!? テイタム・オニールとクリスティ・マクニコルW主演のエッチな青春ドラマ
ロスト・バージン競争を描く、ちょっとエッチな青春ドラマ。主演の2人テイタムとマクニコルのアイドル的人気が本作によって日本でも爆発した。若き日の細すぎるマット・ディロンにも注目したい。
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PROGRAM/放送作品
ホワイト・ドッグ
獰猛な犬が黒人に牙を剥く!米国で上映禁止になった異端児サミュエル・フラー監督の問題作
犯罪事件記者の経歴を持つ異才サミュエル・フラー監督が、米国社会の根強い人種差別にメスを入れた問題作。人種差別主義者に黒人だけを襲うよう調教された犬の凶暴性が恐ろしく、黒人への激しい憎悪を感じさせる。