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PROGRAM/放送作品
(吹)ターナー&フーチ/すてきな相棒
潔癖症の刑事が不潔・巨大なブサイク犬の面倒を見る羽目に。トム・ハンクス主演のアニマル・コメディ
潔癖症の刑事と汚い犬という犬猿の凸凹コンビがドタバタの共同生活をしながら犯人を追い詰めていくアニマル・コメディ。今や名優のトム・ハンクスがコメディ路線で活躍していた時代の代表作の1本。
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COLUMN/コラム2015.11.30
男たちのシネマ愛①愛すべき、未DVD・ブルーレイ化作品(2)
なかざわ:次にその6作品それぞれについてお話したいと思います。先ほど話題にも出た「スパニッシュ・アフェア」ですが、アクションが多いドン・シーゲル監督映画の中でもかなり異色ですよね。 飯森:まあ、アクションもあるといえばありますけれど(笑)。 なかざわ:でも、基本的には観光ロマンスですよね。そもそもドン・シーゲル監督といえばバイオレンスですから、こういう映画を撮るというイメージが映画ファンにはない。 飯森:主人公も、なかなかドン・シーゲルらしからぬヒーローでね。スペインにやって来たアメリカ人の建築家が、地元の会社の女性秘書に道案内をしてもらうんですけれど、彼女にほれているチンピラが突然飛び出してきて、俺の女に手を出すなってナイフで脅すわけですが、すると主人公は「ごめんなさーい!」って逃げ出しちゃうんですよね(笑)。 なかざわ:「お前とは“できてない”って説明しろ!」ってね。で、後からその秘書に「あの人は男じゃない」とか言われちゃう。とんでもないヒーローですよ。 飯森:あれは衝撃的でしたね。普通、映画でそれは言わないはずでしょ。ましてやドン・シーゲル映画ですから。 なかざわ:しかも1950年代の映画ですよ。まだまだ男は男らしくが社会通念だった時代に、こんな無責任な男ってアリかよという。この主人公を演じているリチャード・カイリー(注6)という俳優は、我々にとっては年を取ってからの名バイプレイヤーとしておなじみですが、若いころの主演作というのは初めて見ましたね。もともとブロードウェーのミュージカル俳優なので、若いころの映画出演作自体が少ないんですよ。そういう意味でも珍しい映画です。あとは、チンピラの片腕みたいなフェルナンドって男が出てきますけど、あれをやっているホセ・マヌエル・マルティンって役者は、後にマカロニ・ウエスタン(注7)の悪役を沢山やっています。他にも、ジェス・フランコ(注8)のフー・マンチュー映画(注9)とか、ポール・ナッシー(注10)のドラキュラ映画にも出ていたし。スペイン産B級映画ではお馴染みの顔で、この人がアメリカ映画に出ていたというのも新鮮な驚きでした。 飯森:あと、これは劇中で言及されていませんが、フランコ政権の時代に作られた映画なんですよね。スペインは’70年代に民主化されましたが、この映画がロケされたころのスペインはゴリゴリの独裁政権下ですよ。 なかざわ:とはいえ、あの国はダブルスタンダードというか、フランコ政権下でも輸出用に結構エログロな映画も作っているんですよね。そういった作品には、スペイン国内向けバージョンとインターナショナル・バージョンがあった。服を着ているとか着ていないとか、残酷なシーンがあるとかないとかの違いなんですけれど。それと、殺人やセックスが絡む映画は必ず舞台をイギリスとかフランスに設定していて、たとえスペイン国内で撮影していても外国の出来事にしちゃう。スペインには人殺しや変質者はいませんからと(笑)。そんな中で、ジェス・フランコやポール・ナッシーが出てきたわけです。 飯森:スペイン映画というのも研究すると面白いかもしれませんね。最近のスパニッシュ・ホラーの質的な素晴らしさとか。個人的には、ドイツ映画がそうしたことをやっていてもおかしくないと思うんですけど。 なかざわ:そうなんですよ。でも、ドイツはナチスのトラウマに戦後ずっととらわれてきちゃったところがあって、そもそもエログロ映画が作れないし、上映できなかった。 飯森:「ネクロマンティック」(注11)がフィルムを没収されて焼却処分されましたもんね。ゲッベルスがやったことと同じことしてんじゃないか!みたいな。って、かなり脱線してしまいましたが(笑)。 なかざわ:だいぶ遠くに行っちゃいましたね(笑)。 注6:1922年生まれ。俳優。代表作は「星の王子さま」(’75)や「エンドレス・ラブ」(’81)など。1999年死去。注7:1960年代に世界中で大ブームを巻き起こしたイタリア産西部劇の総称。欧米ではスパゲッティ・ウエスタンという。注8:1930年生まれ。監督。代表作は「美女の皮をはぐ男」(’61)や「ヴァンピロス・レスボス」(’70)など。2013年死去。注9:クリストファー・リーが中国人の犯罪王フー・マンチューを演じるシリーズ。全5作中、最後の「女奴隷の復讐」(’68)と「The Castle of Fu Manchu」(’69)をフランコが監督。注10:1934年生まれ。俳優。代表作は「吸血鬼ドラキュラ対狼男」(’68)など。ハシント・モリーナ名義で脚本や監督も。2009年死去。注11:1987年製作。死体愛好家カップルの狂気と快楽を描き、本国ドイツはもとより世界各国で上映禁止に。ユルグ・ブットゲライト監督。 次ページ >> 怪人の造形も’80年代的にはイケていたんだろうと思います(飯森) 「スパニッシュ・アフェア」COPYRIGHT © 2015 BY PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED. 「ザ・キープ」TM, ® & © 2015 by Paramount Pictures. All Rights Reserved. 「世界殺人公社」TM, ® & © 2015 by Paramount Pictures. All Rights Reserved. 「黄金の眼」COPYRIGHT © 2015 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED. 「くちづけ」TM, ® & © 2015 by Paramount Pictures. All Rights Reserved. 「ウォーキング・トール」© 2015 by Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.
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PROGRAM/放送作品
U・ボート
逃げ場なき深海の密室で勃発する極限サバイバル・ドラマ!戦争の真実を描いた潜水艦映画の金字塔
『エアフォース・ワン』のウォルフガング・ペーターゼン監督がドイツ時代に手がけた潜水艦映画の傑作。狭くて逃げ場のない艦内で続発する危機を臨場感満点に描く。戦争の非情さを突きつけるラストも語り草。
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COLUMN/コラム2015.12.01
男たちのシネマ愛②愛すべき、味わい深い吹き替え映画(1)
なかざわ:今回は「厳選!吹き替えシネマ」についてお話を聞かせていただこうと思います。で、ちなみに唐突なのですが、洋画ファンでも恐らく吹き替え派と字幕派に分かれるかと思うのですが、飯森さんはどちらですか? 飯森:それ聞いちゃいますか(笑)?ん~、これは初カミングアウトになるかと思いますが、基本的には字幕派なんです。その「基本的には」の意味は追々説明しますね。なので、とりあえずここでは字幕派ということで。 雑食系映画ライター なかざわひでゆき なかざわ:なるほど、僕も字幕派なんですが。確かに子供の頃はテレビの洋画番組をよく見ていたこともあって、必ずしも吹き替え版に抵抗があるわけじゃないんですが、どちらを選んで見るかというと字幕版になりますね。 飯森:まず「厳選!吹き替えシネマ」というレギュラー枠についてですが、これは昔懐かしい昭和のテレビ洋画劇場で流れた日本語吹き替え版を、毎月最低でも1本は取り上げようという企画なんです。それも、できればDVDやブルーレイに収録されていないやつを。というのも、昔は放送時間の都合で2時間の映画を1時間半にカットしたりして、吹き替え音声もその分しか作られていないことが多いんですね。なので、そういう作品はソフト化する際、新たに録音したノーカットの新バージョン吹き替えを収録するケースが多々ある。でも、僕のようにテレビの洋画劇場で昔その映画を見たという人間には、それは聞いてて違和感があるんですよ。なので、カットされててもいいから昔のテレビ音源を探してきて放送しちゃえと。それじゃないと気持ち悪いという人が多分いるはずだから。…という理由で「厳選!吹き替えシネマ」は始めたわけです。今回の1・2月放送分は特に枕に“極み”とつけ、10もの作品を放送します。 なかざわ:すると、飯森さんは字幕派でありながら吹き替え版にもこだわりを持っていらっしゃるわけですね。 飯森:確かに字幕には字幕の良さがある。例えばアラン・ドロン(注1)なら、野沢那智(注2)さんの吹き替えもいいけれど、原音でアラン・ドロンの声を聞くことで、フランス語の響きの美しさに初めて気付き、フランス語を学ぶきっかけになったということもある。でも、だからといって字幕版が吹き替え版より優れているというわけじゃない。’80年代後半から’90年代にかけてVHSバブルの時代がありましたよね?あれは革命でした。それ以前は字幕ノーカット版は映画館だけでしか見れないもので、ちょっとプレシャスな体験だった。しかも、そもそも映画館で見たい作品がかかっているとも限らない。けれど、ビデオレンタルの普及で好きな作品を選び、家で気軽にノーカット字幕版を見れるという奇跡のような時代が訪れたわけです。あと、昔のテレビ吹き替え版って、例えばアメリカ人のくせにべらんめえ調で「釈迦に説法じゃあるめえし!」とか言っちゃって、恐らくそれを不満に感じていた人もいると思うんですが、字幕版のビデオだったらそんな変な翻訳はしてないし、おまけに俳優の生の声も聞ける。「このプレシャスな体験が俺の日常になるんだ!」ということで浮かれちゃって、「もうテレビ吹き替えなんかいらない」っていう、言ってみれば“字幕原理主義”にもとづく一種の“文化大革命”が映画ファン限定で巻き起こったわけです。 なかざわ:そう言われるとそうかもしれません。自分も一時期はそれに感化されていたような気がしますね。 飯森:でも、そうした狂乱の時代が過ぎると、いろいろなことが冷静に見えてくるわけです。例えば、先ほどの変な日本語訳。ナシだと思っていた「釈迦に説法」が、過ぎてみるとアリだったなという気になってくる。もちろん、アメリカ人はそんなこと言わないから、今の吹き替え版ではそんな翻訳はしない。最近の翻訳はすっかり端正なものになっていますが、それが逆にお仕着せのような行儀良さがあってつまらない。かえって、昔の変な吹き替えの方が、はっちゃけていて魅力的に聞こえるんですよ。日本仕様にローカライズ(注3)されているから、我々の心にストンと落ちてくるというか。 なかざわ:あと、字幕版だと情報量の問題もありますよね。字幕は文字数も表示時間も限られているから、その中で要約しないとならない。すると、どうしても理解しづらいケースが出てきちゃうんですよね。でも、吹き替え版は俳優のしゃべっている間ならいくらでも日本語のセリフを乗せられるから、翻訳しきれない情報というのが少なくて済む。 飯森:実は今回のラインナップから外れた作品があるんですけれど、それが「JFK」(注4)なんですよ。僕としては放送したかったんですが、諸事情から断腸の念で見送らざるを得なかった。これなどはまさにそうで、セリフの情報量が圧倒的に多い法廷劇だから、字幕だと端折られすぎててよく分からないんですよ。まあ、恐らく頭のいい人なら分かるかもしれない。多分こういう事を言っているんだろうな、だいぶ端折られているけれどってことを、フォースで感知できてしまうミディ=クロリアン値(注5)のすごく高い人なら(笑)。でも、僕みたいにフォースのない人間にはサッパリで、最初に字幕版で見たときなんか、なんて退屈で眠くなる映画なんだと思った。ところが、後に日曜洋画劇場だったと思うんですけど、日本語吹き替えで見たところ、もう涙が止まらない。大号泣ですよ。なので、確かに僕は字幕派ですが、少なくともVHSバブル時代みたいな、「字幕版万歳!オリジナリティ万歳!吹き替えは反革命だ!旧文化を破壊せよ!造反有理!!」みたいな“文化大革命”は、もったいないぞと思う。どちらがいいじゃなくて、一長一短で賢く選ばないとダメですよ。 なかざわ:それぞれの良さがあるということですね。 注1: 1935年生まれ。俳優。二枚目スターの代名詞。代表作は「太陽はひとりぼっち」(’ 62)と「冒険者たち」(’ 67)など。注2:1938年生まれ。声優。アラン・ドロンの吹き替えで知られ、ラジオDJとしても親しまれた。2010年没。注3:特定の地域に向けて作られた作品などを、別の地域に合うよう改変すること。注4:1991年制作。ケネディ大統領暗殺事件の真相究明に奔走する地方検事を描く。オリバー・ストーン監督。注5:「スター・ウォーズ」に登場する、人間の細胞内で共生する微小生命体がミディ・クロリアン。その数値が高ければ高いほどフォースの潜在能力も強い。 次ページ >> 同じハリソン・フォードでも、声が村井さんと磯部さんでは別の価値を持つ作品に(飯森) 『ゴッドファーザー』COPYRIGHT © 2015 BY PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED. 『ゴッドファーザーPART Ⅲ』TM & COPYRIGHT © 2015 BY PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED 『レインマン』RAIN MAN © 1988 METRO-GOLDWYN-MAYER STUDIOS INC.. All Rights Reserved 『バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所』©Channel Four Television/UK Film Council/Illuminations Films Limited/Warp X Limited 2012 『ファール・プレイ』COPYRIGHT © 2015 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
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PROGRAM/放送作品
スプラッシュ
人魚と恋に落ちる冴えない青年を若きトム・ハンクスが好演したロマンティック・ラブ・ファンタジー
青年と人魚の恋模様を描くラブ・ファンタジー。平凡な男を演じたら天下一品だった若き日のトム・ハンクスの好演と、ダリル・ハンナにとって一世一代のハマり役となった愛くるしい人魚のキャラクターに魅了される。
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COLUMN/コラム2015.12.05
男たちのシネマ愛②愛すべき、味わい深い吹き替え映画(2)
飯森:僕はコメディーも吹き替え向きだと思っています。ギャグの場合は情報量だけじゃなくてタイミングの問題もある。字幕の2行目にオチが出てきちゃって、せっかくのギャグが台無しになっちゃうとかね。それと、これは日本語吹き替え擁護派の第一人者でもある漫画家のとり・みき(注6)先生に取材させて頂いた時に、聞いてなるほどと思ったことなんですが、字幕は画面の邪魔をすると。これって字幕派の人は案外気付いていない。吹き替えがオリジナルと違うというのであれば、なぜ字幕が画面に乗っている状態を良しとするのか。映像に集中したい映画であればあるほど、字幕は目障りになるんですよ。 なかざわ:ちなみに、海外は吹き替えが主流ですよね。アメリカ人なんか字幕っていうだけで敬遠する人が多いですし。 飯森:ヨーロッパでも外国映画は吹き替えが一般的みたいですよ。 なかざわ:吹き替えの事情って国によってまちまちですが、例えばアメリカではボイスアクターという職業自体はありますが、それでも声優を専門にしているわけじゃない。俳優としての仕事が少ないから、声優をやらざるを得ないというケースが多いんですよ。なので、今の日本みたいに最初から声優を目指している人というのはあまりいない。以前に、セス・マクファーレン(注7)が作っている「ファミリー・ガイ」(注8)というテレビアニメの声優さんたちにインタビューしたことがあって、日本では声優の専門学校があるんですけどアメリカにもありますか?って尋ねたところ、そんなの聞いたことないねって言ってましたよ。 飯森:日本もそうだったんですけれどね。それこそ、「厳選!吹き替えシネマ」で取り上げているような昔の作品では、舞台をメインに活躍されていた劇団俳優さんが、声の仕事ももらってやっていた。だから、有名な方の中には声優と呼ばれることを嫌がる人もいて。声だけやってるわけじゃない、総合的な演技者だからと。でも、その後のアニメから発生した声優ブームのおかげもあって、だいぶ意識はかわりましたよね。 なかざわ:面白いのは、イタリアだと日本のオードリー・ヘプバーン(注9)=池田昌子(注10)さん、刑事コロンボ(注11)=小池朝雄(注12)さんみたいな感じで、特定のハリウッド俳優の声は専門の声優が吹き替えるという伝統があったらしいんですよ。今も同じなのかは分かりませんが。で、中にはハリウッド俳優並みにスター扱いされる人もいたらしいですね。 飯森:日本ではマニア用語で「フィックス」と言いますね。シュワルツェネッガー(注13)なら玄田哲章(注14)さんとか。でも、意外と侮れないのが屋良有作(注15)さんなんですよ。屋良さんといえば「ちびまる子ちゃん」(注16)の父ヒロシですけど、「コマンドー」(注17)とか「トータル・リコール」(注18)とかの頃はシュワちゃんもされていました。フィックスといっても、だんだん一本化されていくんでしょうね。あるいは複数の方でフィックスされることもありますし。例えば、ハリソン・フォード(注19)なら村井国夫(注20)さんか磯部勉(注21)さん。村井さんがやるとちょっとチャラく聞こえるけれど、磯部さんは激シブ。同じハリソン・フォードでも印象が全く変わるんです。村井さんの「インディ・ジョーンズ」(注22)はちょっと女たらしでお調子者だけど、磯部さんの「インディ・ジョーンズ」はダンディー極まりない。別の価値を持ったコンテンツとして両方楽しめるんです。賛否両論だと思いますが、吹き替え肯定派にとってはこれがいいんですよ。 なかざわ:最初に述べたように自分は字幕派だけど吹き替えも否定しませんし、オリジナル版よりも面白くなったというケースも実際にあるとはいうものの、それでも引っかかる点はあるんですよ。それがですね、例えば日本語の吹き替えだと悪人はいかにも悪人ぽいしゃべり方をすることって多くありません? その役柄のイメージをステレオタイプに当てはめて演じる声優さんが多いと思うんですよ。でも、アメリカの俳優は絶対にそんな演技はしない。確かに大昔はオーバーアクトな俳優も多かったけれど、今は“演技を演技に見せない演技”というのが良しとされています。なので、日本語吹き替えの大袈裟な台詞回しには違和感を覚えるし、場合によっては作品を台無しにしていると思うんです。 飯森:それは、’60年代後半から’70年代にかけて、アメリカでメソッド演技が主流になったことと関係しますよね。 なかざわ:リー・ストラスバーグ(注23)ですね、アクターズ・スタジオ(注24)の。 飯森:スーザン・ストラスバーグ(注25)のお父さん! なかざわ:いや、それ、我々以外だと分からない人の方が多いと思います(笑)。 飯森:まあ、要はロシアで発明された演技法ですよね。そもそも、古代ギリシアの昔からシェイクスピアやオペラを経て、人類は舞台での演技というのを培ってきたわけです。スポットライトを浴びて、客席に向かって芝居をする。2階席から見ても、何をしているのか分かるような感情表現を磨いてきた。ところが、映像が発明されてクロースアップが出来るようになると、そんな大げさな芝居はいらなくなったわけです。例えば、本当に人間が悲しんでいる時、それこそ芝居みたいに髪をかきむしったりなんかしないじゃないですか。 なかざわ:まあ、イタリア人だったら別かもしれませんけどね(笑)。 飯森:ラテン系の人は置いておいて(笑)。ごく普通の人はそんなことしない。だから、本当に悲しそうな演技をするためにはどうすればいいのか。それをどうすればフィルムに捉えることができるのか。そのノウハウを研究して生まれたのがメソッド演技なわけです。 なかざわ:いわゆるスタニスラフスキー・システム(注26)ですよね。 飯森:そこからアメリカでもニューヨークの演劇界なんかでメソッド演技を研究するようになり、マーロン・ブランド(注27)やアル・パチーノ(注28)ダスティン・ホフマン(注29)などが、そういう演技アプローチを取り始めた。ところが、日本ではそうならなかったわけです。日本は引き続き今でも、舞台演劇をやっている人こそ本格派だという信仰がある。 なかざわ:そのくせ舞台俳優ってあまりお金になりませんけどね。 飯森:僕は仕事柄、最近の邦画をほとんど見ないので、たまに近年の日本映画を見ると、芝居が大きくてビックリしちゃうんですよ。 なかざわ:本当にそうですね。もちろん、全員がそうではないですし、特にインディーズ系の映画だと自然な演技をされる役者さんも多いですけど。やはり演出家のセンスの問題もあるような気がします。 飯森:我々の感情とか生活の延長線上に物語があるんじゃなくて、完全に別物になっちゃっている。だから、そういうものと思って割り切りながら見ないと、僕みたいな洋画派が見るとビックリちやうんですよ。 注6:1958年生まれ。漫画家。代表作「クルクルくりん」「遠くへ行きたい」など。注7:1973年生まれ。映画監督、アニメ作家、俳優。テレビアニメの代表作は「ファミリー・ガイ」、実写映画の代表作は「テッド」(’12)シリーズ。注8:’99年より放送中の長寿テレビアニメ。田舎町に住む家族の日常を、下ネタや差別ネタ満載の過激なブラック・ユーモアで描き、アメリカでは常に保護者から俗悪番組と非難されている。注9:1929年生まれ。女優。代表作はアカデミー主演女優賞に輝いた「ローマの休日」(’53)、「マイ・フェア・レディ」(’64)など。1993年没。注10:声優。オードリー・ヘプバーンやメリル・ストリープの吹き替えで知られる。アニメ「銀河鉄道999」のメーテル役でも有名。注11:’68年から’03年まで制作された同名刑事ドラマ・シリーズの主人公。一貫して俳優ピーター・フォークが演じた。注12:1931年生まれ。俳優。「仁義なき戦い」(’73)シリーズなどの映画で活躍する傍ら、ドラマ「刑事コロンボ」などの吹き替え声優としても活躍。1985年没。注13:1947年生まれ。俳優。代表作は「ターミネーター」(’84)シリーズや「プレデター」(’87)など。注14:1948年生まれ。声優。シュワルツェネッガー本人から専属声優として公認されている。注15:1948年生まれ。声優。「ちびまる子ちゃん」のお父さんや「ゲゲゲの鬼太郎」のぬりかべなどアニメ声優として知られる。注16: さくらももこの原作漫画をアニメ化した国民的テレビアニメ。注17:1985年制作。娘を救うため宿敵と対決する元特殊部隊隊員をシュワルツェネッガーが演じる。マーク・L・レスター監督。注18:1990年制作。偽の記憶を植えつけられた工作員をシュワルツェネッガーが演じる。ポール・バーホーベン監督。注19:1942年生まれ。代表作は「スター・ウォーズ」(’77)シリーズや「インディ・ジョーンズ」(’81)シリーズなど。注20:1944年生まれ。俳優。「日本沈没」(’73)など数多くの映画やドラマで活躍し、声優としても定評がある。注21:1950年生まれ。俳優。NHK大河ドラマ「元禄太平記」などのドラマや映画で活躍。声優としてはハリソン・フォードやチョウ・ユンファでお馴染み。注22:スピルバーグ監督の同名映画シリーズでハリソン・フォードが演じた探検家。注23:1901年生まれ。俳優、演技コーチ。マーロン・ブランドやマリリン・モンロー、ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノなど数多くの俳優に演技指導を行い、自らも「ゴッドファーザーPART Ⅱ」(’74)などの映画に出演。1982年没。注24:リー・ストラスバーグが設立したニューヨークの名門演劇学校。注25:1938年生まれ。女優。映画「女優志願」(’58)の主演で清純派スターとして大ブレイク。1999年没。注26:ロシアの演出家コンスタンチン・スタニスラフスキーが、’30年代に提唱して世界的に普及したリアリズム重視の演技理論。注27:1924年生まれ。俳優。アメリカ映画史で最も重要な俳優の一人。代表作は「波止場」(’54)や「ゴッドファーザー」(’72)など。2004年死去。注28:1940年生まれ。俳優。代表作は「ゴッドファーザー」(’72)シリーズや「スカーフェイス」(’83)、「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」(’92)など。注29:1937年生まれ。俳優。代表作は「卒業」(’67)や「クレイマー、クレイマー」(’79)、「レインマン」(’88)など。 次ページ >> 各国の事情を鑑みると、“オリジナル音声って何なんだ?”って話になる(なかざわ) 『ゴッドファーザー』COPYRIGHT © 2015 BY PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED. 『ゴッドファーザーPART Ⅲ』TM & COPYRIGHT © 2015 BY PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED 『レインマン』RAIN MAN © 1988 METRO-GOLDWYN-MAYER STUDIOS INC.. All Rights Reserved 『バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所』©Channel Four Television/UK Film Council/Illuminations Films Limited/Warp X Limited 2012 『ファール・プレイ』COPYRIGHT © 2015 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
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PROGRAM/放送作品
ターナー&フーチ/すてきな相棒
潔癖症の刑事が不潔・巨大なブサイク犬の面倒を見る羽目に。トム・ハンクス主演のアニマル・コメディ
潔癖症の刑事と汚い犬という犬猿の凸凹コンビがドタバタの共同生活をしながら犯人を追い詰めていくアニマル・コメディ。今や名優のトム・ハンクスがコメディ路線で活躍していた時代の代表作の1本。
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COLUMN/コラム2015.12.10
男たちのシネマ愛②愛すべき、味わい深い吹き替え映画(3)
なかざわ:以前にマンディ・パティンキン(注30)という、舞台でトニー賞(注31)の主演男優賞も取ったことのあるユダヤ系の有名な俳優にインタビューしたことがあって、彼が面白いことを言っていたんです。彼はテレビドラマの「HOMELAND」(32)で、ヒロインであるCIAアナリストのキャリーの上司ソールという人物を演じているんですが、これがシリーズの始まった当初は善悪の区別がつきにくい人だったんですね。で、あなたはソールを善人として演じているのか、それとも腹にイチモツある男として演じているのかって尋ねたところ、こう切り返してきたんです。ヒットラー(注33)とムッソリーニ(注34)とガンジー(注35)とマザー・テレサ(注36)の共通点はなんだか分かるかい?って。彼らは自分の住む世界をより良いものにしようとしたんだよ。確かにヒットラーやムッソリーニの考え方には賛同しないが、しかし彼らが自分自身を悪人だと思っていたかというと、決してそんなことはないはずだと。だから、私は自分が演じる役を善人だとか悪人だとか決めつけて演じたりはしない、って言うんですね。 飯森:演技者というのは哲学に行きますね。人間とは何か、人生とは何かを突き詰めて芝居を考えていくと、おのずと哲学的になっていくと思うんですが、一方で舞台演劇の世界では、悪役はこう、怒ってる時はこう、というルールを守って演じなくてはいけない。でないと客席から見えないんで。その違いなんでしょうね。だから、内面を掘り下げるアメリカ人の演技に日本の演技者の舞台劇的な声が乗っかると、なかざわさんの仰るような違和感は当然生まれるんでしょう。それは確かに吹き替え版のデメリットかもしれません。 なかざわ:ただ、日本の吹き替えバージョンって、欧米に比べると圧倒的に完成度が高いですよね。例えば、イタリアってそもそも昔から全ての映画がアフレコで、しかも演じている役者本人とは別人が声を当てていることも少なくないんですよ。 飯森:香港映画も同じですね。 なかざわ:すると、果たしてオリジナル音声って何なんだって話になってくるんです。例えばイタリア映画でクリストファー・リー(注37)が出ていたりすると、英語バージョンは本人が声を当てているけれど、イタリア語バージョンは別人が吹き替えている。特に彼は声が特徴的だから、別人の声だと違和感ありありです。その一方で、共演のイタリア人俳優たちの場合は全く逆。イタリア語バージョンは本人の声で、英語バージョンが吹き替えになります。ちなみに、イタリア映画がアフレコ中心になってしまった理由は、撮影機材の問題なんです。今はどうか知りませんが、昔からイタリアで一般的に使用されてきた撮影カメラって音がデッカイらしいんですよ。だから、そもそも現場の音が録れない。フレッド・ウィリアムソン(注38)がインタビューでビックリしたって言ってましたもん。最初から音を録るつもりがないから、本番中でも周りでスタッフが好き勝手に話したり飯食ったりしているんだって。それに、’80年代頃まではイタリア映画って輸出産業だったから、各国向けに幾つもの外国語バージョンを作っていた。キャストの国籍もバラバラだったから、現場でも役者はそれぞれの母国語でセリフをしゃべっていたらしいんですよ。そうすると、全部まとめてアフレコにしちゃった方が便利ですよね。そういった事情もあって、ローマにはアフレコ専門のスタジオがあって声優さんがいて、輸出用の外国語バージョンを作っていたみたいですね。 飯森:その辺の事情は、実はうちで放送する「バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所」(注39)っていう映画に詳しく出てくるので、是非ともご覧になって頂きたい(笑)。イタリアの音響効果スタジオにイギリス人の技師さんが呼ばれて、ジャロ映画(注40)の音響を作ることになるのだけれど、そこでいろいろと嫌な目に遭うというホラー映画なんですけれど、イタリア映画の音響に関して、まさにそのままメタ映画になっているんです。 なかざわ:乞うご期待ですね! 飯森:ただ、そういうのが逆に良かったりもするんですよ。典型的なのはマカロニ・ウエスタン(注41)ですね。日本語版だと納谷悟朗(注42)さんとか山田康雄(注43)さんなどの名優たちが素晴らしい吹き替えを残していて、それはそれでいいんだけれど、あのイタリア語版のアフレコならではの安っぽさも捨てがたい。絶妙にリップシンク(注44)がズレていたりとかね(笑)。 なかざわ:いい感じにクオリティーが低いんですよ。声優も下手っクソな人が紛れていたりとかして。 飯森:どの位置にマイクがあって録音しているんだ?と首を傾げてしまうような、要するに雑な録り方をしている。全く自然に聞こえないんですよ。そういう雑な仕事ぶりが、明らかにアメリカじゃないだろうという、マカロニ・ウエスタンの映像と絶妙なハーモニーを奏でるわけです。 注30:1952年生まれ。俳優。主に舞台で活躍。映画の代表作は「愛のイエントル」(’83)や「トゥルー・カラーズ」(’91)など。注31:ブロードウェイの優秀な作品や人材に贈られる舞台版アカデミー賞。注32:’11年より放送中。CIAアナリストのキャリーを主人公に、米国の対テロ工作の最前線を徹底したリアリズムで描く。注33:1889年生まれ。ドイツの政治家。ナチスの指導者として独裁体制を敷いた。1945年没。注34:1883年生まれ。イタリアの政治家。国家ファシスト党を率いて一党独裁体制を敷いた。1945年没。注35:1869年生まれ。インドの政治指導者。インド独立の父と呼ばれる。1948年没。注36:1910年生まれ。ルーマニアの修道女。慈善活動でノーベル平和賞などを受賞。1997年没。注37:1922年生まれ。俳優。代表作は「吸血鬼ドラキュラ」(’58)や「007 黄金銃を持つ男」(’74)、「ロード・オブ・ザ・リング」(’01)シリーズなど。「顔のない殺人鬼」(’63)などイタリア映画への出演も多い。2015年没。注38:1938年生まれ。俳優。「ブラック・シーザー」(’73)などの黒人アクション映画で大ブレイク。「地獄のバスターズ」(’76)や「ブラック・コブラ」(’87)などイタリア産アクションへの出演も多い。注39:2012年制作。日本ではシッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション作品として公開。トビー・ジョーンズ主演。注40:’60年代~’80年代にかけて世界中で一世を風靡したイタリア産猟奇ホラーの総称。注41:’60年代~’70年代に世界的な大ブームを巻き起こしたイタリア産西部劇の総称。注42:1929年生まれ。声優。「宇宙戦艦ヤマト」の沖田艦長や「ルパン三世」の銭形警部で有名。2013年没。注43:1932年生まれ。声優。「ルパン三世」のルパン役のほか、クリント・イーストウッドの吹き替えでも知られる。1995年没。注44:映像などにおいて口の動きと声がズレないこと。 次ページ >> “字幕原理主義”の影響で、みんな洋画を見なくなってしまった…(飯森) 『ゴッドファーザー』COPYRIGHT © 2015 BY PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED. 『ゴッドファーザーPART Ⅲ』TM & COPYRIGHT © 2015 BY PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED 『レインマン』RAIN MAN © 1988 METRO-GOLDWYN-MAYER STUDIOS INC.. All Rights Reserved 『バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所』©Channel Four Television/UK Film Council/Illuminations Films Limited/Warp X Limited 2012 『ファール・プレイ』COPYRIGHT © 2015 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
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PROGRAM/放送作品
レボリューション・めぐり逢い
少年兵となった息子を守るため独立戦争に志願した男をアル・パチーノが好演する、感動の史劇大作
圧政から自由を勝ち取るための戦争に、父と子が求めた別々のものとは何か?子を思う人の親の逞しい姿をアル・パチーノが好演した史劇ドラマ。『炎のランナー』の寡作なヒュー・ハドソン監督作。
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COLUMN/コラム2015.12.15
男たちのシネマ愛②愛すべき、味わい深い吹き替え映画(4)
なかざわ:さて、そろそろ本題に戻りましょうか(笑)。 飯森:はい(笑)。吹き替え版の魅力としてもう一つ挙げておきたいのが、純粋に懐かしいってこと。これは映画を見る上で大きいと思います。まだ見ぬ映画を楽しみに待つというのもアリですが、これは懐かしいなっていうのも映画を見る醍醐味だったりしますからね。で、もしかすると僕だけの感覚なのかもしれませんが、字幕版だと懐かしいと全然感じないんです。子供の頃にテレビで見た思い出が甦るなあ、っていう感覚が全くない。 なかざわ:結局、耳に入ってくるというのは直接的な感性に訴えますからね。音楽が古い記憶と結びつきやすいことと同じだと思います。 飯森:そうすると、案外僕だけの特殊な感覚ではないのかもしれないですね。 なかざわ:言われてみるとそうだね、って感じですかね。 飯森:それと、先ほどから申し上げているようにVHSバブルの時代に“字幕原理主義”の文化大革命が起きて、古き良き吹き替え文化が破壊されてしまった。それによる一番大きな損失は、みんなが洋画そのものを見なくなっちゃったことじゃないでしょうか。吹き替えだけでなく字幕もひっくるめて。 なかざわ:と言いますと? 飯森:要するに、“文革”の影響で、洋画の吹き替え版を放送するテレビの映画枠が減り、洋画自体を見る人が少なくなってしまった。’97年というのが分岐点だったと思うんですが。水野晴郎(注45)さんが金曜ロードショーから引退されて、テレビの映画番組が目に見えて減っていく始まりの年ですね。その翌年には淀川長治(注46)さんが亡くなられて。あれから20年近く経ちましたが、洋画を見ない人が多くなりましたよね。 なかざわ:結局、かつて多くあった映画枠が一般の人たちに洋画の面白さを啓蒙する役割があったわけなんですよね。 飯森:僕なんかはまさにそうで、小学生の頃、なんとなくテレビを見ているうちに洋画の面白さに目覚めて。そこからはアニメは卒業、バラエティーも見なくなり、ひたすら洋画ばかり見てきた。そういう、テレビで洋画を見るという最初の入口がなくなると、僕のようにテレビがきっかけで洋画好きになる映画ファンが育たなくなるんです。’06年頃からでしたっけ、洋画と邦画の興行収入が逆転したのは。そこには、テレビの映画枠が少なくなってしまったことの影響もあると思うんですよ。 なかざわ:それはその通りかもしれませんね。 ザ・シネマ編成部 飯森盛良 飯森:さらに、これはおそらく業界で言っているのは僕だけの、異端の珍説だと思うのですが、今の日本を包んでいる政治的な雰囲気はその結果で、洋画を見なくなったことが影響していると思ってるんです。TV洋画劇場が減って国の空気が変わったと(注47)。アメリカ映画を見ない、ヨーロッパ映画を見ない、海外のコンテンツを見ない。そういう人たちが、なにか物事を判断しようとするとき、もしくは政治的なスタンスを決めようとするとき、そのための判断材料が限定されますよね。日本国内ならこういう考えでもいいけど、海外だったらまた別の見方をされるんだよとか。洋画を見ていないと、そういう思考になれないと思うんです。これまで見てきた外国映画から得た知識と感性の蓄積によって、日本とは違う世界の様々な価値観や物の見方を学べるというのも洋画の利点の一つだと思うんですが、それがなくなったせいで海外からどう見られるのかも考えず、一方的に自分の言いたいことだけを言うような風潮が広がってきたのかなと。 なかざわ:その割には、外国から日本がどう評価されているのかって気にする人が多いみたいですけれどね。 飯森:世界に賞賛される日本!みたいな(笑)。 次ページ >> 最初にテレビ放送された「ゴッドファーザー」の吹き替え版に注目してほしい(飯森) 『ゴッドファーザー』COPYRIGHT © 2015 BY PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED. 『ゴッドファーザーPART Ⅲ』TM & COPYRIGHT © 2015 BY PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED 『レインマン』RAIN MAN © 1988 METRO-GOLDWYN-MAYER STUDIOS INC.. All Rights Reserved 『バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所』©Channel Four Television/UK Film Council/Illuminations Films Limited/Warp X Limited 2012 『ファール・プレイ』COPYRIGHT © 2015 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.