ザ・シネマ にしこ
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COLUMN/コラム2014.08.01
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2014年8月】にしこ
夏といえばホラー。このお題にぴったりの1本。2003年に韓国で公開された『Mirror 鏡の中』のリメイク作です。じわじわと人の心の負の部分を冒してくるようなアジアン・ホラーのエッセンスはそのままに、主人公が謎を解いていく過程のスリリングな描写はハリウッド的という、なんともお得感のある出来。「24」シリーズのキーファー・サザーランドが「鏡」の謎に迫ります。 夜警のベンが巡回する事になったのは、数年前の大火事で廃墟になっている古いデパートの跡地。ただならぬ雰囲気のこの焼跡の地下で、廃墟には似つかわしくない美しく大きな鏡を見つけます。美しさに魅入られるベン。しかししばし後、突如強烈な痛みと幻覚に襲われ…その事件以来、彼だけでなく、愛する家族にも奇怪な現象が起こり始め、危機を感じたベンは鏡があった建物の火事について調べ始めます。そしてその建物はデパートになる以前、病院があった事、そしてその病院で恐ろしい出来事があった事を突き止める…という様な、ホラー映画を恐ろしくたらしめるエッセンス「病院跡地の廃墟」「過去の陰惨な事件」そして「鏡」という「ド定番!」がちりばめられておりますが、予定調和になっていないのは、「謎解きのハラハラ感」でぐいぐい引っ張っていく(もっと言ってしまえば、アクション的な要素もあり)演出の妙ではないかと思います!これまた予定調和でないラストもびっくりな、コスパの良い1本!お見逃しなく!! © 2008 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.
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COLUMN/コラム2014.05.27
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2014年6月】にしこ
かわいいルックス+優しくてチャーミングな性格+ものすごい優柔不断→女性にモテる!という女性ならば「悔しい、でもかわいい!」と思ってしまう主人公チャールズを演じるヒュー・グラントのかわいさが絶頂だった無敵のモテ時代のモテ映画です。そんなモテ男の→が向いているのはこれまた問答無用のモテ女・キャリー。ミステリアスで駆け引き上手で美しい。冷静に考えると「やな女!」なのですが、魔性系ながらも暖かみを感じさせ「友達になれそうかも」と思える様なキャリーというキャラクターを作り上げたのはアンディ・マクダウェルのどこか包容力を感じさせる存在感なのでしょうか?1つめの結婚式で運命的に出逢い、3つの結婚式と1つのお葬式を経て、彼らがたどり着いた「自分たちの恋愛の形」とは?わかっているけど、くやしいけれど、チャールズはやっぱり魅力的だし、キャリーはやっぱりいい女なんです。そして脇を固めるチャールズの友人たちのまた魅力的なこと!少し風変わりで、シニカルで、でも愛情深い。「愛」を感じる映画です。ちなみに、3つの結婚式すべてに登場する神父役のローワン・アトキンソンの抱腹絶倒のマスター・オブ・セレモニーっぷりにも注目!!そしてそしてネタバレになってしまうかもしれませんが、1つのお葬式で、登場人物の1人が愛する恋人へ「funeral blues」という詩を捧げるシーンは、本当に胸を打つ映画史に残るお葬式シーンだと思います。必見!! FOUR WEDDINGS AND A FUNERAL © 1994 ORION PICTURES CORPORATION. All Rights Reserved
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COLUMN/コラム2014.03.28
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2014年4月】にしこ
1984年公開の大ヒット作「グレムリン」の続編です。1作目で、心優しい主人公ビリーが父親からのクリスマスプレゼントとして贈られたのが見るもかわいい新種の生物モグワイ。父親がチャイナタウンの怪しげな骨董店から連れ帰ってきたそのモグワイは、素直で愛くるしく、歌を歌ったり、人の言葉を理解したりとビリーは夢中に。「ギズモ」と名づけてかわいがります。しかし、モグワイには飼育する上で絶対に守らなければいけない鉄の掟が。【まぶしい光をあててはいけない】【水をかけてはいけない】【12時過ぎたらどんなにほしがっても食べ物を与えてはいけない】。ビリーはこのルールを破るつもりはなかったのですが、アクシデントでギズモに水がかかってしまい、ギズモから派生した兄弟モグワイたちが大暴れする・・・というのが前作のストーリーですが、この続編では、前作で別れ別れになったビリーとギズモが再会し、2人で再びNYの街に現れた凶悪グレムリンたち退治に乗り出します!!1作目で、テレビの面白さを覚えたギズモはすっかりテレビっ子に。テレビで見た『ランボー』の真似をするシーンが!!もうかわいい!!のひとこと!!ぜひともギズモのかわいい勇士を放送でお楽しみ下さい!!4月のシネマでは『グレムリン』と本作『グレムリン2/新・種・誕・生』をシリーズ一挙放送!!そして、ギズモのヒーロー(!)である、ランボーの最後の戦いを描いた『ランボー 最後の戦場』も放送します!!この奇遇を見逃す手はありません!! © Warner Bros. Entertainment Inc
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COLUMN/コラム2014.02.26
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2014年3月】にしこ
23歳のアンは失業中の夫と2人の娘と、母親の家の庭のトレーラーハウスで暮らしている。ある日、体調の異変を感じて行った病院で、余命2、3ヶ月を宣告される。17歳で初めてキスした相手の子供を生んだ。お酒も飲まない、タバコはもちろんドラッグもやらない。夢もあったけれど、生活があった。叫びだしたいほどの理不尽を飲み込み、受け止めながら、病気の事は誰にも言わないと決める。そしてあるリストを作る。「死ぬまでにしておきたいこと」リスト。「娘たちに毎日愛していると言う」「娘たちが18歳になるまで誕生日のメッセージを贈る」「好きなだけお酒とタバコを楽しむ」「思っていることを話す」「夫以外の人と付き合ってみる」「爪とヘアスタイルを変える」など。幸せだったけれど、いろいろな事を諦めて生きてきた彼女が命の期限を宣告された時、覗かせる女性としての顔。現実に追われて向き合う事を忘れていた「本当の自分」。淡々と生々しさを一切排除して進む物語の中で、死の近づきと彼女の生き生きとした表情が反比例しているのが印象的です。3月のザ・シネマでは様々な切り口で「人生」を切り取った特集「最高の人生!」をお送りします!こちらもあわせてお楽しみください!! ©2002 El Deseo D.A.S.L.U.& Milestone Productions Inc.
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COLUMN/コラム2014.01.31
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2014年2月】にしこ
原作は言わずと知れたアガサ・クリスティの代表作ですが、映画自体も原作同様、またそれ以上に有名な傑作かと思います。作品の素晴らしさはもちろんですが、なによりその「豪華さ」にうなる作品です。1974年のアカデミー賞受賞作品です。豪華。 まず、舞台のオリエント急行。ヨーロッパを横断する、あの王侯貴族や、お金持ちが利用した豪華寝台急行です。サービス、内装はもちろん超一流。豪華。そしてキャスト。まず、灰色の脳細胞・名探偵ポワロ役にアルバート・フィニー。彼のベルギーなまりの英語(という設定)のチャーミングさはこの上品な緊迫感漂うサスペンスの緩急の良い「緩」になっております。そしてアンソニー・パーキンス、ショーン・コネリー、ヴァネッサ・レッドグレイヴ!イングリッド・バーグマン、ローレン・バコール!!豪華の洪水です。ミステリーはやはり事件の核心に迫る登場人物はスターがキャストされがちですが、この豪華さ、観る前に誰が犯人なのかうっすらわかってしまうなんて心配はございません。しかし、この作品の緻密で巧妙なトリックとストーリーテリングの前では、キャスティングからのネタバレなど心配いらないのかもしれません。 未見の方は「あっ!」と驚く結末が待っている事をお約束します!名探偵ポワロが暴き出す、悲しくも美しい事件の真相。豪華列車で起こる華麗なる殺人の結末をザ・シネマで目撃して下さい!!ザ・シネマでは名探偵ポワロの活躍を描く『死海殺人事件』もご用意!!こちらも必見です!! ©2013 BY EMI FILM DISTRIBUTORS LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
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COLUMN/コラム2013.12.18
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2013年1月】にしこ
説明不要、オススメ不要かもしれませんが「アンタッチャブル」です!! 禁酒法時代のシカゴ。悪事の限りを尽くし、シカゴの帝王であったアル・カポネを財務省から肝いりでやって来た調査官エリオット・ネスはなんとかして捕まえようと息巻いていますが、警察内部までカポネの息がかかっているため、当然空回り。意気消沈のネスの前に現れたのはショーン・コネリー演じる巡回警官のマローン。マローン「この年でパトロール警官だ」ネス「どうしてだ?」マローン「この腐りきった街で唯一汚れてない警官だからさ」。 二人がスカウトする警察学校の生徒、若きアンディ・ガルシアのはにかみ笑顔もキュート。そしてそして、見所はたくさんありますが、ロバート・デ・ニーロ演じるアル・カポネの笑ってしまうほど絵に描いた様な悪役ぶりが、いろいろな意味ですごいです。ヒーローの前に立ちはだかる壁→尊敬する師との出会い→成長→悪との対決。シンプルだっていいじゃない。勧善懲悪だっていいじゃない。だって「アンタッチャブル」だもの。観終わった後の爽快感はピカ一!!そして!!この名作がザ・シネマではなんと元日1月1日に放送です!!新年の幕開けにこれほど相応しい作品があるでしょうか!!ザ・シネマでは12/28-1/5の9日間、年末年始の特別編成でヒット作から良作まで渾身のラインナップでお送りします。どうぞお楽しみ下さい!! TM & Copyright © 2013 Paramount Pictures. All rights reserved.
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COLUMN/コラム2013.11.29
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2013年12月】にしこ
クリスマスといえばこの映画。2003年の映画ですが既に「定番」と言えなくもない、そんなかわいらしい1本です。舞台はもうすぐクリスマスを迎えるロンドン。世代、立場が違う様々な人物が登場しますが、皆一様に小さくて大きな悩みを抱えています。夫の浮気に心を痛める妻、長年職場の同僚に片思いしている女性。妻を亡くし義理の息子の元気の無さにあたふたする父。そして恋と職務の間で悶々とする英国首相まで!!多彩な登場人物だれかしらに、観る人は感情移入できるはずです。観終わった後、自分の周りにある、ささやかな「LOVE」に気づかされる1本。外は寒くても心はホカホカに。ザ・シネマでは「ちょっといい映画を見るクリスマス」題し珠玉のクリスマス映画5本をお届けします。こちらも併せてお楽しみ下さい!! © 2003 Universal Studios. All Rights Reserved
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COLUMN/コラム2013.10.30
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2013年11月】にしこ
「グレイズ・アナトミー」のMr.マクドリーミー、パトリック・デンプシー主演のラブコメディ。大学時代に出会った、トムとハンナ。それからもうずっと一番の親友として10年を過ごしてきた。「誰といるよりも楽しい」「一番わかりあえる」そんな二人の関係は、ハンナの6週間の海外出張で転機を迎える。「ハンナがいないとこんなに人生が空しい」トムがそう気づいた時、なんと出張先でハンナは運命の人に出会ってしまい…超近距離に居た相手を愛していた事に気づく瞬間を、コミカルに、ちょっと格好悪く演じるパトリック・デンプシーのチャーミングさと、決して超美形!というわけではないのに目が離せない魅力のミシェル・モナハン。二人の好相性が作品をより素敵にしています。 Copyright © 2008 Columbia Pictures Industries, Inc. and Beverly Blvd LLC. All Rights Reserved.
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COLUMN/コラム2013.08.30
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2013年9月】にしこ
戦後のイタリアを舞台に、鉄道機関士の頑固者の父、そんな父に反抗する兄と姉、すべてを優しく包み込む母という家族を、年の離れた幼い末っ子の純真な目線で描く、暖かく、そしてほろ苦いドラマ。父の横暴に兄は不良化、姉は家出。そんな中、機関車の運転中に飛び込み事故が起きてしまい…。子供の事、仕事の事、日々の暮らし。自分を悩ませるもの、しかしその全てを父は一生懸命に愛している。母はそんな父を全力で支える。全ての登場人物が「懸命」に人生を生きている。胸が暖かくなる作品です。ストーリーテラーである末っ子のサンドロのかわいらしさも見どころにひとつ!! ©E.N.I.C. - Ente Nazionale Industrie Cinematografiche - 1956 - Surf Film S.r.l. All rights reserved -
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COLUMN/コラム2013.08.02
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2013年8月】にしこ
ひょんなことからフセインが密かにもっているという金塊の存在を知った米軍兵たちが、一攫千金を目指してお宝探しに乗り出すところから物語は始まります。シニカルかつテンポ良く物語は進んでいきますが、作品のテーマはやはり「戦争の理不尽さ」。随所に織り込まれるコミカルだけれど、皮肉たっぷりな戦争へのアンチテーゼは押しつけがましくなく、それゆえ観る人に訴えかけるものがあります。「いい車が欲しい!」「金持ちになりたい!」とヨコシマな気持ちから始めた冒険。旅の終わりに彼ら心に起きる変化とは?必見です!! TM & © Warner Bros. Entertainment Inc.